「ブラジルをもっと知りたい!」ブラジル大使館に聞きました




「ブラジル」というと皆さんはどんなイメージを持っていますか? 「サッカーが強い国」「経済が急速に発展している国」などではないでしょうか。でも、意外とその実情は知らないですよね。



そこで、「ブラジルをもっと知りたい!」というわけで、駐日ブラジル大使館の門をたたき、報道部ご担当のイベレ・ウショア・デ・アゼヴェド・バルボザ二等書記官にお話を伺いました。



■世界で5番目に広い多民族国家



――日本人はブラジルについてあまり多くのことを知らないと思います。まず、「ブラジル」はどんな国ですか?



イベレさん ブラジルは人口(約1億9,000万人)と国土の広さで世界で5番目の国です。広大で、多様で多文化であります。国民を構成する多国籍性を誇りに思い、カーニバルなど盛大なお祭りが大好きです。また、ブラジルは現在、世界で6番目の経済規模を持つ国でもあります。



■日本は「ブラジル音楽」の最大の市場!



――ブラジルのどんな点を日本人に知ってほしいと思われますか。



イベレさん 日本はブラジル音楽にとって「最大の市場」で、特にボサノヴァが人気です。毎日のように日本の商業施設、カフェなどでBGMとして流れているブラジル音楽は多くの日本の方は認識していないようです。



――そうですね。それは気が付かなかったです。



イベレさん こういった文化的な要素を持つ一方で、興味を持っていただきたいのは、EMBRAER社によってブラジルは世界で有数な小型ジェット機の生産および輸出国でもあるといったことです。



――世界的な飛行機産業があるのですね。それも知りませんでした。



イベレさん また、石油公社ペトロブラスは世界トップレベルの石油開発会社で、深海油田開発技術を開発しました。さらに、ブラジルは農業大国でオレンジ、コーヒー、牛肉や砂糖の最大生産国です。



■コーヒー大好きな国民! 1年に82リットル!!



――ブラジルというと「コーヒー」といったイメージがあるのですが、ブラジルの人はコーヒーをどのくらい飲みますか?



イベレさん コーヒーはブラジル人の生活にはなくてはならないものであり、朝から晩までコーヒーを飲むというのは習慣になっています。



コーヒー生産および輸出ではブラジルは世界一で、消費市場は、アメリカに次いで世界第2位です。ブラジルコーヒー生産業協会によると2011年度(10/11-11/10)の国内消費は972万袋、1人当たり年間82リットルを飲んでいることになります。



■最低賃金が70%アップするほどの経済成長



――ブラジルの経済成長は著しいと聞きますが、どれほどの成長なのでしょうか? 給料はいいですか?



イベレさん 2002年から2013年まで最低賃金は実質70%上がりました。2012年ブラジルは5.3%の史上最低の失業率を記録、高い雇用率を誇っています。



ただし、まだまだやり遂げることが多くあると思います。世銀によるとブラジル人の1人当たりの国内総生産は10,700ドルで、政府によると国民の53%は中級層に属するそうです。



――都会度がどのくらいなのか教えてください。



イベレさん ブラジルは人口の80%が都市部に住む高い都市化率を誇ります。例えばヨーロッパの国々の都市化に比べればブラジルの都市化は十数年と非常に早く起きました。



――犯罪が多いと聞きますが、本当でしょうか?



イベレさん ブラジル政府は犯罪対策に多大な対策を取っています。リオデジャネイロ州は2008年に革新的なスラム街のコミュニテイーパトロールを実施しました。この計画は「UPP-平和維持警察ユニット」と名付けられ、州全域に31ユニットが設置され、以前は麻薬ギャング団に支配されていたスラム街などが解放されました。



この12年間、サンパウロでは1999年の10万件内35.27件の殺人事件などの犯罪を2012年には10件に削減、72%も犯罪率を削減しました。リオデジャネイロ州では10万人のグループで殺人の犠牲者を30人以内までに削減できました。統計的には2000年から2010年に42.9%の犯罪率の低下がありました。



■ブラジル人にとってのごちそうは!?



――給料日に「これ食べる」という「ごちそう」はどんなものですか?



イベレさん ブラジルでは給料日にごちそうを食べる習慣はありませんが、一般的にお祝いなどではシュラスコ(牛肉のバーベキュー)、フェイジョアーダ(豚肉のインゲン豆煮込み)やバカリョアーダ(タラの煮込み)など、濃い味の料理を食べます。



――ブラジル人の恋愛は情熱的ですか?



イベレさん ブラジル人は陽気で祭りが大好きで、恋愛にしろ友情にしろ、人間関係を本当に大事にします。



――今ブラジルで流行しているものは何でしょうか?



2013年にはブラジルで「コンフェデレーションズカップ」が開催されることになり、ベロオリゾンテ、ブラジリア、フォルタレーザ、レシフェ、リオデジャネイロおよびサウヴァドールなどが会場となります。



そして、今回が2回目(初回は1950年)となるワールドカップを2014年にホストとして迎えます。リオデジャネイロ、サンパウロ、ベロオリゾンテ、ポルトアレグレ、ブラジリア、クイアバー、クリチバ、フォルタレーザ、マナウス、ナタウ、レシフェおよびサウヴァドールが会場となり、これらが現在国で大きな話題となっていますね。



■日本食、日本人は知られていますか?



――ブラジルで有名な日本食ってどんなものでしょうか?



イベレさん すしは、紛れもなく、ブラジルで最も有名な日本料理で、日本ではすしと刺し身しか食べられていないと思う人がいるほどです。



ブラジルでは日系人の有名シェフが、特に日本人街と呼ばれているサンパウロ市リベルダーデ地区で腕を振るっています。4万2,000人の日本人とその子孫150万人がブラジルに暮らしています。



――ブラジルで有名な日本人はいますか? キングカズは有名ですか?



イベレさん ブラジル人は映画が大好きで俳優・渡辺謙さんをよく知っています。坂本龍一さんやヨーコ・オノさんは音楽愛好家に人気があります。



忘れられないのは2008年のブラジル日本移民百周年記念祭に皇太子殿下のブラジル訪問です。日系人はもちろん非日系人も興味を持ってテレビで報じられたこの訪問を見ました。



キングカズはブラジルでプレーしたサンパウロ州のサントス市でよく知られています。



――ここ名所だよって観光地があれば教えてください。また行ってはいけない危険な場所はありますか?



イベレさん 先ほど申し上げたようにリオのスラム街の治安回復により、現在多くの観光客がブラジルを訪問しています。多くのアーティストがスラム街でアートプロジェクトを遂行し、ピレリ社は2013年のカレンダー写真の一部をリオのスラム街で撮りました。



日本人の皆さんも先入観に縛られず、安心して来ていただきたいですね。観光名所といったら、やっぱりリオデジャネイロ市のキリスト像が一番だと思います。



――サッカーがうまいとブラジルではもてますか? 逆に下手だとどうでしょうか?



イベレさん ブラジルは5回もワールドカップを優勝した唯一の国でサッカー選手はとても人気があります。サッカーをできない人もいますがほかのスポーツ、例えばバレーボールやバスケットなどで活躍していれば人気があります。



■ブラジルでは日系人が頑張っている



――日本についてはどう思われますか?



イベレさん 日本はアジアで最も伝統的なブラジルのパートナーです。日本人は勤勉で秩序を守る連帯性を持つ社会を構成しています。これまでに達した技術力は、膨大なインフラ、科学技術分野への投資が必要とするブラジルとの協力に多数の可能性を開いています。



個人的に言わせてもらえば、私はサンパウロで育ち、子供のころから学校などに多くの日系人の友達がいて、そのためなのか日本文化や料理に本当になじんでおります。



ブラジルで日系社会の象徴とされる価値観や道理、例えば誠実性、規律や勤勉性は私の社会人としてのモットーとしております。



日本ではあまり知られていないと思いますが、ブラジルでは日系人は学力に献身的であるとして尊敬されています。ブラジルでは日系人は経済、政治、医療や建築などとあらゆる分野で活躍しております。



日本で暮らすことは私にとっては貴重な体験であり、祖国の歴史および開発に多大な影響があった文化をもっと学ぶ機会であると思います。





いかがだったでしょうか。皆さんの知らなかったブラジルがあったのではないでしょうか。日本からはほぼ地球の反対側にある国ですが、一度行ってみたいものですね!







(高橋モータース@dcp)



⇒駐日ブラジル大使館

http://www.brasemb.or.jp/