渥美半島〜志摩半島沖のメタンハイドレート層ガス生産試験現場。出所:石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)

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エネルギーの大半を輸入に頼る日本で、今、夢のような“純国産燃料”として期待されているのが、「メタンハイドレート」だ。政府は2013年3月12日に、愛知県渥美半島沖の海底から世界で初めてメタンハイドレートから天然ガスを取り出すことに成功したと発表。ニュースでも大々的に取り上げられ、国民の期待も大いに高まっている。そこで今回は、ガス採取試験の内容や採取のしくみ、実用化への課題、さらにメタンハイドレート関連といわれる銘柄をまとめた。(フィスコ・情報配信部株式アナリスト 田代昌之)

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新技術とオールジャパンの支援体制で世界初の快挙!

 そもそもメタンハイドレートとは、天然ガスの主成分であるメタンと水が、深海の海底下などの「低温高圧下」でシャーベット状に結びついた物質のこと。火をつけると燃えるため「燃える氷」とも呼ばれている。このメタンハイドレートからメタンガスと水とを分離することでエネルギーとして利用することが可能となる。

 しかし、天然ガスや原油と比べて高い採掘コストが影響して、その存在が世間に知られていながらも遅々として開発は進まなかった。

 今回の生産実験は、独立行政法人「石油天然ガス・金属鉱物資源機構」(JOGMEC)が、石油資源開発(1662)に作業を委託し、地球深部探査船「ちきゅう」での操業を日本海洋掘削(1606)が行うなど、オールジャパンの陣営で挑んだ。

 採掘場所は、愛知県渥美半島から三重県志摩半島沖の水深1000m、地下330mの海底地層に分布するメタンハイトレート層。このメタンハイドレート層の周りの水をくみ上げて圧力を下げることでメタンガスと水を分離させる「減圧法」と呼ばれる方法で、ガスを取り出した。従来に比べて生産効率の高い採掘技術の開発が進んだことが、商業化の機運が一気に高まった理由の1つだ。

 最初の発表から1週間経った3月19日には、海底から取り出したメタンガスが日量2万立方メートルに達したと発表。採取開始から6日間の累計で約12万立方メートル(速報値)となった。地質の違いで単純に比較はできないものの、カナダ北西部の永久凍土地帯で2008年に行われた前回試験(5日半で約1.3万立方メートル)に比べると約9倍に膨らんだ。

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