不動産市場の改善を後押しするJ-REITによる物件取得

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国土交通省が21日に発表した公示地価(2013年1月1日時点)は、全国平均(全用途)で前年比▲1.8%と、5年連続の前年割れとなりました。

しかしながら、下落率は3年連続で縮小し、マイナスに転じた09年以降では最も小さい値となったほか、26,000ある全国の調査地点のうち、上昇した地点は前年の546から2,008へと大きく増えるなど、国内の地価に底入れの兆しが出てきたことを示す内容となりました。

こうした不動産市場の改善を後押ししている要因の一つとして、J-REITによる物件の取得が挙げられます。

最近のオフィスビルを中心とした商業不動産取引は、J-REITが買い手となる取引が多く、投資口価格の上昇を背景とした活発な増資や低金利での借入れなどを活用し、不動産を積極的に取得する姿勢が明確となっています。

さらに、今年に入ってからのJ-REITによる不動産取得額は2月末までで約5,200億円(公表ベース)にのぼり、昨年1年間の取得額の5割を超えるなど、不動産取得の勢いが増しています。

足元においても、安倍政権の政策への期待などを背景に、J-REIT市場に個人や海外の投資マネーが流れ込んでいることは、J-REIT各社による物件取得を促す要因となるものとみられます。

なお、今回の公示地価は2012年の全体的な地価の動きを表すものであるため、脱デフレを掲げる安倍政権の政策効果が確認できるのは、来年以降の公示地価になるとみられます。

それでも、今回の公示地価で、上昇した地点が多くなったことや一部地域で地価上昇が目立っていることは、今後の地価上昇の方向性を確認できるほか、J-REITによる積極的な物件取得と相俟って、今後の不動産市場の活性化を期待させるものとなりそうです。

(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。

)(2013年3月22日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。

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