日本には2000を超える業界紙があると言われる。いずれも、一般紙やテレビが報じない、専門ニュースを扱っているが、細部を専門に報じているからこそ、大メディアを出し抜くスクープや、日本経済のダイナミズムが現れる。

 数多い業界紙のなかから「コンビニエンスストア新聞」(発行日/毎月1・15日、価格/年間1万500円)、「コンビニエンスストア速報」(発行日/毎週月・木曜日、価格/年間4万3800円)を紹介する。

 いまや日本人のライフスタイルに欠かせない存在のコンビニエンスストア。昨年末には全国で5万店を突破したことが話題になったが、その全情報を網羅するのが流通産業新聞社発行の『コンビニエンスストア速報』(毎週2回)と『コンビニエンスストア新聞』(毎月2回)の2紙だ。

 清水俊照・編集長が語る。

「コンビニの店舗数を把握している機関は当紙以外にはありません。大手コンビニも出店時には、私たちの取材結果を参考にすることが多いんですよ」

 最新の店舗数データや、各社の人事情報を伝える『速報』は、B5用紙をホッチキスで綴じただけのシンプルなもの。コンビニ各社の新店展開やキャンペーンがすぐに業界全体に影響を及ぼすだけに、業界紙では珍しい週2回の発行となっている。

 一方の『新聞』は、コンビニ各社の社長インタビューや新製品紹介など、店舗向けの紙面作りとなっている。

「業界紙だからといって、専門用語ばかりが並ぶ紙面にはしない」(清水編集長)というのが同紙の編集方針。その姿勢を体現しているのが、「速報」の巻末連載「オフロードの時代」だ。清水編集長が取材で知り得た情報のうち、1面や2面の記事にはならない小ネタを綴ったもので、すでに150回を超えた。一昨年は“スクープ”も飛ばしたという。

「取材中でも紫煙をくゆらせていたほどのヘビースモーカーとして有名だったファミリーマートの社長(当時)が禁煙を始めたことです。業界内ではしばらく挨拶代わりの話題になりました」

※週刊ポスト2013年3月29日号