米国テキサス州ダラスの「バーネットシェール掘削現場」 出所:石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)

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「“燃える水”と呼ばれるメタンハイドレートからの天然ガス抽出に世界で初めて日本が成功」。こんなニュースが大きく報じられているが、あくまでもまだ調査段階で生産コストも高く、実用化のめどは立っていない。それに比べて、より早く日本に大きなメリットをもたらすと見られているのが、2012年8月に、本連載「ザイスポ!」でも取り上げた米国発「シェールガス革命」だ。数年後にいよいよ対日輸出が始まる見通しだが、輸出解禁は日本や世界にどのような激変をもたらすのか。その後の動向を追ってみた。

参考記事:米国発の「シェールガス革命」は日本の関連銘柄にもビッグチャンスだ!(シェールガス採掘方法の概念図付き)

輸入開始は早ければ2015年、遅くとも2017年との見方が有力

 そもそも米国のシェールガスが世界中で注目されているのは、天然ガス価格が突出して安いからだ。原油はグローバルに一物一価がほぼ成り立つが、天然ガスは図表(天然ガス価格の比較)のように3市場によって価格が大きく異なっている。

 2012年12月時点で、日本向けLNG(液化した天然ガス)価格は約15ドル(100万BTUあたり)なのに対し、米国価格は約3ドル(同)と、おおよそ5倍も開きがある。このため、米国から天然ガスが安く輸入できるようになれば、日本経済にとって大きなメリットになると見られているのだ。電力各社にとっては「シェールガスの輸入で3割くらいのコスト削減メリットがある」とも言われている。(※「BTU=British Thermal Unit:英国熱量単位)

 今のところ、米国はシェールガスの輸出を原則としてFTA(自由貿易協定の締結国)に限っている。日本をはじめとした非FTA国への輸出には米国エネルギー省の許可が必要だが、まだ下りていない(3月14日現在)。

 前回の取材時(2012年8月)に、SMBC日興証券金融経済調査部エコノミスト、宮前耕也さんは「輸出による天然ガスの価格上昇を懸念する消費者団体、国内回帰企業などへの配慮から、許可が下りるのは大統領選後」と予想していたが、その通りに動いているようだ。

 聞くところによると、米国政府は3月中にも日本向けシェールガス輸出の許可を出すらしい。LNGを輸出入する施設をつくる必要があるため、輸入開始は早ければ2015年、遅くとも2017年との見方が有力だ。

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