首都直下地震で備えるべきは「火災避難」

 東日本大震災が起きた3.11から10日が過ぎました。わずか10日ですが、テレビはもう次の話題に走り、「災害特集」をやっているのはディスカバリーチャンネルくらいになりました。しかし、首都圏に住み・働く3000万人の人々が、来たるべき首都直下地震(*1)に対して、十分備えているとはまったく思えません。私も含めて、です。

 では自分の、そして家族の命を守るために、われわれはどうすれば良いのでしょうか(ここで議論するのは、人命のみとします。経済的損失の軽減は別機会に)。

 2012年4月18日に公表された『首都直下地震等による東京の被害想定』によれば、東京湾北部を震源とするM7.3の地震が冬の夕方(風速8m/s)に起こった場合、死者は9700人、うち建物の「倒壊」によるものが5600人(58%)、「火災」によるものが4100人(42%)です(*2)。

 家屋の倒壊に備えるのは、ある意味簡単です。古い木造2階建ての住居をどうにかすればいいのです。逆に、家(やオフィス)を耐震化できないなら、いざというときにやれることはあまりありません。阪神淡路大震災のときもそうでしたが、揺れによる倒壊は一瞬であり、1階で寝ていた多くの方が圧死による即死(*3)でした。

 でも火災は違います。津波と同じで時間があります。ちゃんと逃げれば良いのです。

*1  M7.3クラスの東京湾北部地震を想定する。
*2 阪神淡路大震災では、発生が早朝だったため火災の発生が少なかった。死者・行方不明者6437名中、火災によるものは9%のみ。
*3 ゆえに、2階で寝るようにすることも生存効果は高い。

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