「うんとこどどっこいしょ うんとこどどっこいしょ なんでもできちゃうはずなんだ〜♪」

 なかなか耳から離れないこのフレーズは、お菓子の「ビスコ」のCMで流れたもの。1990年代前半に、子どもが鉄棒に挑戦したり、水道で顔を洗ったりと、一生懸命な姿とともに流れていました。

 そんなビスコは、今年で80周年を迎えます。子どもの頃に食べていたビスコ。高校・大学の放課後にコンビニで再会すると、社会人になっても空腹を満たす頼れる存在として、長く付き合っている人も多いのでは。そして、結婚後も自分の子どもと一緒に楽しんでいる人も。

 最近のビスコのCMでは、女優・りょうが出演する「ビスコTV-CM 母と子篇」(http://www.ezaki-glico.net/bisco/tvcm/index.html)が注目されました。母から子へ注がれる優しい視線と、母と子との間に自然とこぼれる笑い声が印象的なCMです。りょうの声で「私は私 君は君 だけど一緒に生きていくのだ」とナレーションが入ります。

 「母と子、であるが、一人一人。その命を尊重し、だけどその成長を誰よりも祈り、ともにいる、その言葉からは、自身も子を持つ"母親"としてのりょうの思いが溢れ出る」(書籍『HAPPY BISCO MOOK』より)

 このCMを担当したディレクターの箭内道彦氏は、「テレビのニュースからは、耳を疑うような母と子の悲しい事件が流れる。その中でどうしても僕は、親の持つ愛の深さをビスコのCMとして伝えたかった。大人になれば、やがていつの日か旅立っていく子との、かけがえのない今の時間とともに」と制作意図を同書で明かしています。

 このCMが流れた年のビスコの売り上げは、長い歴史のなかで最も伸びたようです。母と子をつなぐ「ビスコ」の魅力が凝縮されたCMだと言えるでしょう。

最近、ビスコを食べていますか?



『SWITCH 特別編集号 2013 HAPPY BISCO MOOK』
 著者:
 出版社:スイッチパブリッシング
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