世界一周バックパッカーに聞く、「海外で危険から身を守る方法」

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海外でトラブルにあう日本人のニュースが増えています。卒業旅行や春の旅行シーズンを控え、海外旅行はやっぱり不安......と感じている人も多いのではないでしょうか? 

今回のちょいたつ(ちょい達人の略)は、約2年間にわたり、世界中で働く日本のビジネスマンを訪ねる旅に出た、サムライバックパッカープロジェクト発起人の太田英基さん。長期にわたる旅の中で様々な体験をした太田さんに、快適に世界を旅行するために欠かせない「サバイバルテク」について聞きました。


■観光地が最も危ない!

Q.世界中を回った実感として、どこの国が危険と感じましたか?


「危険度は、特定の国というよりも特定の地区の治安によります。最も気をつけるべきは『観光地』。一部のインド人は、日本人の大学生の春休みと夏休みに合わせて観光地へ向かうらしいですよ(笑)。日本の学生はそれくらい狙われています」

なるほど、むしろ観光地が危ないんですね。

●平日昼間の観光地で話しかけてくる人には要注意!    
「僕の原則ですが、基本的に、平日の昼間に観光地で話しかけてくる現地人はだいたい怪しい。まともな人は仕事していますから、99%クロです(笑)。語学の勉強と思って関わる人もいますが、大体は危険な目にあったりします」

どのように予防すればいいのでしょう?

●旅行者が一番危ない! 現地人になりきれ!(笑)
「『旅行者』に見えないようにすることが効果的です。僕は、世界中で働く日本のビジネスマンに会うことを旅の目的にしていたので、ジャケットや革靴などセミフォーマルまで対応できるようにしていたのですが、そんな格好では旅行者には見えません。ガイドブックや一眼レフ、ウェストポーチを持って歩くのが一番狙われやすいんです」

いかにも旅行者という感じが危ないのですね。

「後腐れがない旅行者が、一番狙われます。その次は『外国人』ですが、優先順位が下がるので、現地在住の日本人みたいに振る舞うと効果的なんです」

■スマホ泥棒にケチャップ強盗......新種が続々登場!

Q.最近はどんな被害が増えていますか?


「ヨーロッパの地下鉄では、スマホ泥棒がとても多いですね。ドアが閉まるギリギリで取られて、『あっ!』と言う間にドアが閉まって、終了。スマホはがっちり両手で持つか、ドアが開いたら出さないのが鉄則です。パリの地下鉄のアナウンスは、フランス語、英語、そして日本語で『スリに気をつけてください』と流れています。日本人はそれほどやられています。ポルトガルの空港の看板にも、わざわざ日本語で『スリ多発、盗難注意』と掲げられています。フランス、スペイン、イタリア......特にギリシャは評判が悪いですね」

Q.日本人として情けない気も......。他にありますか?


●『ケチャップ強盗』は、計画的犯行!
「なぜかブエノスアイレスで多発している『ケチャップ強盗』。歩いていると、いきなりケチャップのような液体をかけられます。普通、『うわっ!』となるじゃないですか? すると、おばあちゃんが現れて、『拭いてあげるから座って』と言ってくる。で、つい座って荷物を降ろした瞬間、全く別の方向から来た男に取られてジ・エンド。追いかけても妨害する通行人までいて、3〜4人でチームを組んでいます。これも日本人が相当やられていて、僕もムースみたいなのをかけられましたが、『うるさい!』と言って振り切りました」

ある意味、ユニーク過ぎる手口ですね......。

●カフェでもリラックスしすぎてはいけない!
「あとはカフェ。実は、僕は携帯を2回、カメラを1回盗まれています。旅に慣れた2年目にやられました。気づいたら失くなっていて、「そうだよね......今ここに置いてたもんね......」と、脱力する感じ(笑)。鞄や財布は必ず視界に入るところに置いたり、自分の体に絡ませたり、動いたら分かるようにしましょう!」

せめて貴重品だけは守りたいです。

●荷物を素材で選ぶなら、切れられないような頑丈なもの!

「荷物の『分散』は大切ですね。大事なものが入っている鞄は、肌身離さないようにする。あとは、ナイロンなど薄手の生地は切られるので、丈夫な生地を選んだり、鞄も鍵をかけられるものをチョイスすべきです」

■相場を把握してから交渉を!


だんだん気が重くなってきましたが、詐欺も多いと聞きます。

「相場を知らずに、日本の感覚で払うからです。相場を早く把握することが大切で、僕はまずスーパーへ行って大体の相場を把握します。日本と比べてミネラルウォーターが8倍くらい違うなら、"大体全てが8倍"と頭に入れて行動できますし、おかしいかどうかざっくり判断できます。ホテルのスタッフや、現地の人に相場を事前に確認しましょう。」

Q.タクシーも、あれは高く取られているんですよね?

●地元に知人がいるように装うことも......、演技派になれ!
「そうですね......。なので、怪しいと感じた時、僕は車内で電話をかけるフリをします。理想は英語ですが、日本語でも『あ〜今から行くから』みたいに。で、運転手に聞かれたら、『大使館に友達がいて今から会うんだ』とか適当に英語で答える。すると、『土地に知り合いがいるな』となる。外見によってはバレますが、僕はよくこの手を使いました」

Q.それは新しいですね。メーターがない国はどうしましたか?


●相場を知り、妥協することもときには必要!
「2割増しならいいやという感じでした。インドなどは定価で絶対乗らせてくれません。普通に10倍くらいを言ってくるので、毎回交渉していたら疲れて大変です。そこで、『自分は相場を知ってるけど、外国人だからちょっと高めで乗るよ。Yes or No?』と交渉しました。外国人からは高く取ろうと考えているので、定価で粘ってもなかなか乗せてもらえないんです」

■語学力はやっぱり武器になる!


聞いていると、やはり語学力は重要だと感じます。

「語学力がないと、ちゃんと交渉できないのが厳しいですよね。高いお金を払うことが前例になり、『日本人なら取れる』という認識につながっているんです」

■最後にひとことアドバイス


「注意して欲しいのが、いつでも『笑顔』で交渉することです。基本的に、相手を怒らせると何が起こるかわかりません。Noと言う時も、相手が笑うくらいフレンドリーに伝えましょう」

また、語学ができたほうが、旅は断然楽しく、しかも有利に進められるそう。現地の英語ツアーは、日本のツアーの約1/3の価格だったりすることも。それに情報収集の幅も広がるし、外国人とも話せるからきっと楽しい旅になるはずです。


太田 英基(世界一周バックパッカー)  プロフィール:http://mohi.jp
サムライバックパッカー:http://samuraibp.com/ 
School With  http://schoolwith.me/


(文/辻本圭介)