ケンタッキーが「からあげ」発売 - フライドチキンと何が違うの?

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「鶏の唐揚げ」と「フライドチキン」の違いは何か。

どちらがうまいか、どちらが好きか。

和洋中の食文化が錯そうする日本ならではの命題に、ついに答えが示されるときが来た。

ケンタッキーフライドチキンが3月28日、「からあげ」を発売するのだ。

その名も「旨塩(うましお)からあげ」。

KFC初の「からあげ」である。

そして、同日に同じ味付けでフライドチキンの新メニュー、うすごろも揚げ「パリパリ旨塩(うましお)チキン」も発売する。

同じ味付けならおいしさの違いがよく分かるというもの。

これは食べたい。

是非食べ比べたい。

でも発売が待ちきれないから、ケンタッキーフライドチキンに「からあげ」について詳しく聞いてみた。

最初の疑問は、フライドチキン最大手のケンタッキーフライドチキンがなぜ「からあげ」を商品化したのかという点。

唐揚げ好きには大事件だ。

是非ともその理由を知りたい! ところが、回答に気負いはなかった。

「チキンの専門店として、春の行楽シーズンに向けて、お出かけ先でもお気軽にお召し上がりいただける商品として開発しました」。

チキンの専門店だから、という頼もしい言葉。

そうなのだ。

「様々なメニューの1つとして鶏肉もやってます」ではない。

KFCは鶏肉のエキスパート。

鶏肉を知りつくしているからこそ、本当に旨い唐揚げをつくれるはず。

でも、唐揚げに対する気負いはあんまり無さそうだ。

フライドチキンと唐揚げ、今後は2本立てで展開するかと思ったら、そうでもないらしい。

「旨塩からあげに限らず、今までもKFCは骨なしチキンを販売してきました。

例えばチキンテンダーやボンレスチキンなどですね。

今後も、いろいろな味付けのチキンを開発していきます」とのこと。

つまり、「旨塩からあげ」はKFCにとって「骨なしチキン」シリーズの1つという位置づけになっている。

なるほど。

でもこれでハッキリした。

KFCにとっては、同じ味付けなら「フライドチキン」は骨がある商品で、「からあげ」は骨がない商品。

違いは骨の有無だ。

そうなると、最初の回答の「お出かけ先でもお気軽に」という言葉の意味がわかる。

骨がないから食べやすい。

ゴミも少ない。

確かに手軽だ。

もう1つの違いは使用部位。

「フライドチキン」は鶏肉の様々な部位を使っている。

しかしKFCの「旨塩からあげ」は鶏のモモ肉だけを使っている。

更に言うと、KFCは平仮名で「からあげ」と書く。

私たちはふだん「唐揚げ」や「から揚げ」などと書くが、旨塩チキンは国産ハーブ鶏のもも肉を使っており、味付けも和風の塩。

そのこだわりが、平仮名の「からあげ」になっている。

「唐」と書くと中国から伝来したというイメージがついてしまう。

「フライドチキン」と「からあげ」は、衣や調理法の違いもありそうだが、製法の詳細は他のメニューと同様で非公開とのこと。

ちなみに「旨塩からあげ」導入に当たって、キッチンに新しい調理器具を用意するなどの準備はしていないという。

違いは食べ比べて確かめたい。

なお、唐揚げといえば大分県中津市が有名。

唐揚げのテイクアウト店が多く、夕食のおかずや宴会用にと、キロ単位で買っていく人が多いという。

KFCも中津駅に近いショッピングセンター「ゆめタウン中津」に出店しており、当然ながら「旨塩からあげ」を販売する。

唐揚げ激戦地の中で、KFCの「旨塩からあげ」がどんな評価を受けるか、そこにも注目だ。

中津なら「旨塩からあげ」の大量購入もありそうだ。

ちなみに、食べ放題のカーネルバフェで知られるKFC小野原店でも「旨塩からあげ」は販売予定。

ただし食べ放題メニューに登場させる予定はなく、従来のKFCショップと同じスタイルのイートイン、テイクアウト方式で提供予定とのことだ。