今回の説明会はアメリアではなく東京で行われたが、その理由は「既に納入している787の約半数を日本の航空会社(ANAとJAL)が保持しているから」(コナーCEO)。

日本はあと1カ月ほどで航空会社にとって書き入れ時となるゴールデンウィークを迎える。

それまでには再就航を間に合わせるということだろうか。

ボーイング787は「ドリームライナー」という愛称を持ち、軽量でパワーアップしたバッテリーもハイテク化した技術の1つだった。

ところが、格納容器を設けるなどした今回の処置でバッテリーの重さは150ポンド(約68kg)と2倍以上になり、充電時間の短縮や発電力増などのメリットは残る一方で軽量化というメリットは失われ、その力技的な対処法は完全にアナログである。

もう少し「ドリームライナー」という愛称に合った手段はなかったのかとの印象を受け、フラストレーションと一定の安心感の混在した説明会だった。

緒方信一郎航空・旅行ジャーナリスト、編集者。

学生時代に格安航空券1枚を持って友人とヨーロッパを旅行。

2年後、記者・編集者の道を歩み始める。

「エイビーロード」「エイビーロード・ウエスト」「自由旅行」(以上、リクルート)で編集者として活動し、後に航空会社機内誌の編集長も務める。

20年以上にわたり、航空・旅行をテーマに活動を続け、雑誌や新聞、テレビ、ラジオ、インターネットなど様々なメディアでコメント・解説も行う。

自らも日本・世界各地へ出かけるトラベラーであり、海外渡航回数は100をこえて以来、数えていない。