最終回、左を振るって前に出るニック。GSPは左を打ち込んで組みつくが、ここでもすぐにテイクダウンは奪えない。逆にケージに押し込まれたGSPだったが、押し返してヒザをボディに突き上げる。距離を取り、ニックのレンジでパンチを入れるGSPはハイキックでバランスを崩したニックから、バックを奪取。テイクダウンすることなく、寝技に持ち込むことに。残り2分30秒、バックからパンチを入れるGSPは足をフックしに掛かる。前方回転からトップを伺うニックは、2度目のトライでスタンドに戻る。

残り90秒、クリンチからヒザを打ち合う両者。ニックはボディから四つでクラッチする。ケージを背にしたGSPはクラッチを切ると、距離を取りなおす。残り1分、GSPは右ハイから左ジャブ、そして完璧なタイミングでダブルレッグに成功。最後はインサイドガードでクビを殺し、時間の経過を待つ。5秒を切って思い切りパウンドを落したGSP、ここでタイムアップ迎えるとニックはGSPの手を挙げ、そのニックの左手をGSPが観客に向かって差し上げた。
結果、文句なしの判定勝ちを手にしたGSPは「ボクシングの距離で戦いたくなかった。MMAだから。柔術も強かった。シュートボックスの距離で戦った。ニック・ディアスは良いヤツだ。僕より前からUFCで戦っていた。僕は彼のファンだったんだ」と語った。「疲れさせたかった。KOしたかった。ホールドじゃなくて、これが今のMMAだ。もう試合をすることはないだろう。言い訳じゃない。ベストは尽くした。チームのメンバーに感謝している」と引退を口にした。