福岡県がフィンランドに似ている? 日本初進出の「ロバーツ・コーヒー」とは

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コーヒーショップのチェーン店といえば、スターバックス コーヒーやシアトルズベストコーヒーなどアメリカのショップが中心。

しかし今回、北欧を拠点とするコーヒーショップが福岡に初出店した。

その名も「ロバーツ・コーヒー福岡大名店」だ。

「ロバーツ・コーヒー」は北欧、フィンランドに本社を置き、同国内に44店舗、世界で計56店舗を展開している。

その日本国内1号店が、福岡市の中心街・天神地区の大名町にオープンしたのだ。

他社のコーヒーと味や香りは異なるのか? 店舗設計や接客のコンセプトは? 何よりも日本初出店が「なぜ福岡」なのか? 諸々疑問を抱えながら、ロバーツ・コーヒー福岡大名店に向かった。

都内で言えば渋谷に例えられる若者の街・大名の一角に建つビルの2階に、「ロバーツ・コーヒー福岡大名店」はある。

木目を基調にモノトーンでまとめられた内装で、インテリアはもちろん北欧生まれ。

一品一品はシンプルながら、ぬくもりを感じるようなデザインだ。

スタバやシアトルズベストのような、ゴージャスな雰囲気とは対象的である。

2013年1月に開局したとばかりというコミュニティラジオ天神(COMI×TEN)まで店内にあり、爽やかな雰囲気が漂う。

「コーヒーを飲む時間そのものをゆったりと楽しむ。

そんなフィンランド流のコーヒーブレイクを体験していただきたい。

お客さんを緊張させないことを第一に、店舗設計もしました」とは、マネージャー井上高臣さんのコメント。

確かに威圧感は全くない。

年配の方から高校生まで気兼ねなく、そして長時間くつろげる雰囲気がここにはある。

メニューには20種類ほどのコーヒーが用意されているが、今回はハウスブレンド(320円)をオーダーした。

「北欧では1日にひとり平均して5杯以上、コーヒーを飲んでいます。

そのため、何杯飲んでも胃に負担を感じないよう、酸味を抑えた柔らかいブレンドに仕上げています」と井上さんは説明する。

なるほど、メロウブレンド(中煎り)とまではいかずとも、甘い香りが鼻孔をくすぐる。

この香りの良さは、空気の圧力で豆のコクを出す「エアロプレス」で点(た)てることで作られている。

ちなみに、エアロプレスはアメリカ生まれだが、ここ数年で北欧のコーヒー文化に浸透しているようで、現地でも「コーヒーをおいしく飲むならエアロプレスで」の認識が高まりつつあるのだ。

実際、この方式で淹(い)れたコーヒーを口に含んでみると、苦み、渋みよりも甘みが勝つ。

喉を通したあとも爽やかだ。

スタバやシアトルズベストで飲むエスプレッソ系のコーヒーは、どっしりと男性的で、魅惑的な苦みを喉に残すが、こうしたコーヒーとは大きく異なっている。

これならば何杯飲んでも胃への負担は少なそうだ。

ちなみに、胃に負担をかけないことを徹底した「おなかコーヒー」(200g、1,800円)や、ミントフレーバーを加えた「チョコミントコーヒー」(200g、1,980円)などといったコーヒー豆も販売しているので、お土産に購入するのもいいだろう。

フードはサンドイッチやタルトの他に、大福など10種類の和菓子メニューまで並んでいる。

ところで、一番気になっていた質問を彼に尋ねた。

「それにしてもロバーツ・コーヒー1号店は、どうして東京でも大阪でもなく、福岡なの?」。

井上さんはニッコリ笑って即答してくれた。

「フィンランドは、映画や音楽、文学などカルチャー面において、世界への強い発信力を持っています。

福岡という町もよく似ていると思いませんか? 日本のメイン都市ではないのに、洗練されたファッションや文化を持ち、街を歩く若者は、とてもおしゃれで、しかもクリエイティブですよね?」井上さんは続ける。

「アジア諸国への近さから、韓国、中国、台湾からの観光客も多く、ちょっとしたコスモポリタン都市の様相を帯びている。

そんな福岡でまず受け入れられれば、全国へ出て行っても間違いないだろうという思いから、福岡でのスタートを決めたのです」。

 つまり福岡という街が要求するサービスやクオリティに応えられれば、全国展開にも打って出られるというわけか。

日本国内では、今後5年間で20店程度を展開する計画があるとマネージャーが教えてくれた。

全国のみなさん、出張や旅行で福岡を訪れた際には、この生まれたばかりの「ロバーツ・コーヒー福岡大名店」で新鮮な味わいを楽しみつつ、心ひそかに、そしてシビアに、アメリカ系のコーヒーチェーン店の味わいと比較してみるのも面白いかもしれない。

●informationRobert's Coffee福岡大名店福岡市中央区大名1-12-5 アペゼビル2階