ホストの仕事の表と裏--客獲得のためにあんなところにまで出向く彼らの現実

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不自然なほどにバッチリと決めた髪型に、細身のスーツを着込んで、周りに女性をはべらせながらチャラチャラと街を歩いている……。

ホストと聞くと大抵はこんなイメージを抱くのではないでしょうか。

「毎日女性に囲まれて羨ましい」と思う方も多いでしょう。

しかし、ホストという職業、皆さんが思うほど甘いものではないんです。

ホストは新人の間、トイレ掃除などの雑用が主な仕事です。

固定のお客様も付いていないのだから当然ですが、既にこの時点で、「ん? これが俺の夢見ていた仕事?? 」と挫折する人も多いです。

また、暇な時間は街へ出向き、女性に声を掛ける”キャッチ”と呼ばれる行為をします。

いわばナンパですね。

しかし、いきなりの誘いに乗ってくる女性なんてめったにいるわけもなく、手ぶらで帰っては怒られて……。

こうして最初の数カ月は、誰もが理想と現実とのギャップに悩み苦しむのです。

お客様が付かなければ給料なんてスズメの涙。

給料を増やすためにホストたちがやることは、営業時間が終了してからのキャッチ。

中には、キャバクラや風俗店などに出向き、逆営業をかけたりする人もいます。

風俗店では自分がお客にならないよう、「脱がずに話だけをする」とういう荒技(?)を試みたりもするのです。

他にも、携帯電話でお客様にまめに連絡をしたり、身なりだって常に清潔にしていなければなりません。

仕事とプライベートの境目も無し。

自己投資のために借金まみれになってしまうことだって覚悟しなければいけません。

本末転倒もいいとこですね。

接客の際も、シャンパン、ビールにブランデーなど、どんなに飲んでも結局は”仕事のお酒”。

営業中はひたすら飲んで盛り上げるだけで、味わうことなんてできません。

そんな厳しい境遇の中で成功するのはほんのひと握り。

しかも、その成功も長く続くとは限らず、たゆまぬ努力が必要なわけです。

あなたがネオン街で見かけるチャラチャラした雰囲気のホストも、意外に心身共にボロボロになって頑張っているホストの表側なのかもしれません。

モテると思われがちなホストも、それは苦労を重ねた上での結果なのです。

世田谷ロマン元ホストという経験を武器に、恋愛復縁セミナーの講師や恋愛コラムの執筆を担当。

自称「ロマンティック・コーディネーター」。

現在お笑い芸人「カイキマン」として活動中。