ジョン・テンプルトン/1912年生まれ。日本株での成功が有名な国際分散投資の草分け。株式投資の成功で世界的な富豪に。宗教の発展に寄与した人に贈る「テンプルトン賞」を創設。【イラスト/南後卓矢】

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テンプルトンの「株価100倍説」

 マーケットの大きな流れを的中させ続けてきたテンプルトンだが、ITバブルがピークに達した2000年に入ると、世界中の株価が割高であり、当面調整局面になると予想した。その後、ITバブルは崩壊し、彼の予想はまたも的中した。

 実は、2000年当時、当面の株価動向については厳しい見方をしたテンプルトンだが、長期展望については極めて強気な見方をしている。つまり、21世紀中にNYダウは100万ドルになると。これは、現在の水準から約100倍の水準だ。21世紀にも強い経済成長のトレンドが続くと見ているわけだ。

精神面に関する情報が今後100倍に増える

 株価100倍説の背景についてテンプルトンは、「精神面については、まだまだわかっていないことがたくさんある。物質面の研究の、せめて10分の1でもいいから精神面の研究に励めば、もっと多くのことが成し遂げられるだろう。もっと大きな視野で状況を見つめてみれば、驚くべき進歩と将来への可能性を秘めた時代に生きていることを感謝する理由が山ほどある」と述べ、「21世紀には精神面に関する情報が100倍増える」としている(パンローリング刊『賢人たちの投資モデル』より)。

 では、「精神面の情報が100倍に増える」と、どのような産業が大きく成長することになるのか。

 たとえば、能力開発などを含む教育産業などもその1つだろうし、ヒーリング(癒し)に関する産業なども考えられる。すでに大きな産業になっているが、エンターテイメントや芸術関係の産業なども「精神面の情報」に関する産業ということになってくるだろう。そうしたテーマから、巨大産業が生まれてくるかもしれない。

 実は、この点、テンプルトンはあまり明確に未来図を描いているということではないようだが、投資家として今後の長期展望を考えていくための重要な示唆といえそうだ。

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