肝心なのは返済計画の立て方。自分に合った最適ローンは固定型か、それとも変動型?
金利が今後上昇するとなると、変動型で借りるのはリスクが大きいような気がする。でも、固定型の金利は変動型より1%近く高い。どちらを選ぶのが正しい選択か?


金利が上がれば減税効果は吹き飛ぶ
長期金利がこの先上がるとすれば、「フラット35」や「10年固定型」などの固定型住宅ローンは、まさに金利が史上最低水準の今こそが借り時といえるのかもしれない。

「金利は下がるときにはゆっくりと下がりますが、上がるときには急激に上がる傾向があります。1年で1〜2%の上昇リスクを考慮して計画を立てたいところです」と語るのは、家計の見直し相談センターのファイナンシャル・プランナー・山田和弘さん。

「フラット35」で3000万円を35年返済の場合、金利が2%上昇すると総返済額は約1400万円もアップする。「政府が検討している住宅ローン減税の延長が実施されてから家を買おうと考えている人もいると思いますが、金利が大きく上がれば年間数十万円程度の減税効果は消し飛んでしまいます」(山田さん)

減税を待っているよりも、金利が上がる前に借りたほうが賢明だといえそうだ。

だが、史上最低水準とはいえ、「フラット35」の金利は民間金融機関が提供する変動型住宅ローンに比べると1%前後高い。目先の金利が低く、月々の返済額も少ないことから、つい変動型を選びたくなってしまいがちだ。

確かに短期金利は当面大きく上がりそうにはないが、長期金利や物価の動きに追随して、変動型住宅ローンの金利も上昇する可能性はある。

その場合、全期間金利が固定される「フラット35」と違って、金利が上がるたびに月々の返済負担が重くなる。

「たとえ返済額が増えても、月々の収入でカバーできる」という自信がなければ、変動型を選ぶのは危険だろう。

借入金額は小さく、返済期間は短くが基本
「収入にある程度余裕があって、返済負担率(年収に対する年間ローン返済額の割合)を20%以下に抑えられるような人であれば、リスクを取ってローンの一部だけを変動型にしてみるのもいいでしょう。全額を変動型にするのは絶対にお勧めしません」と語るのは、住宅問題ジャーナリストの山下和之さん。

「最近は各銀行が住宅ローンのシミュレーターをオンライン上で提供していますから、金利が1%上がったら月々の返済額はいくら増えるのか、2%上がったらどうなるのかなどをじっくりと調べて、変動型でも耐えられ
るかどうかを検証してみるといいと思います」(山下さん)

ライフプランに応じて住宅ローンを上手に使い分けることも大切だ。

「たとえば中学生のお子さんがいて、大学を卒業するまでの10年間は教育費がかかるというのなら、その間の返済額を一定に抑えることができる10年固定型を選ぶのも方法でしょう」(山田さん)

また山下さんは、「借入金額はなるべく少なく、返済期間はできるだけ短くするのが返済負担を抑えるコツです。返済期間は1年単位で設定できますから、30年よりは29年、20年よりは19年にしたほうがいいですね。返済期間を短くしておけば、月々の返済額は大きくなりますが、万が一のときの延長もしやすくなります」とアドバイスする。



※データは2013年2月1日現在。事務手数料は税込み。金利は年利。*1:同一勤務先に満3年以上、給与振込利用、「メインバンクプラス」及び「三菱東京UFJダイレクト」利用か今後利用。*2:変動は半年型、長期固定は全期間固定、利率引き下げ幅は当初期間のもの。当初期間終了後の引き下げ幅は上記と異なる。事務手数料で安心パックを付帯しない場合は5万円。*3:「預金連動型」のため、預金と同額分のローン残高には金利がかからない。2013年2月から6月末まで金利優遇キャンペーン実施中。*4:金利引き下げ幅は、変動金利は変動セレクト住宅ローン、固定金利は住宅ローンの場合。事務手数料の他、印紙税、登記費用等の実費が必要。変動セレクト住宅ローンの事務手数料は融資金額の2.1%。