売れっ子コピーライターに学ぶ! 相手に″イエス″と言わせてしまう7つの切り口

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「これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ」 (バラク・オバマ大統領)
「事件は会議室で起きてるんじゃない! 現場で起きてるんだ!」 (踊る大捜査線)
「お前の為にチームがあるんじゃねぇ! チームの為にお前がいるんだ!」 (SLAM DUNK)

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人々の心をつかむ、これらの名言たち。内容は全く異なるものの、実は“言葉の組み立て方”という共通点がある。よく見ると、前後の言葉が正反対の意味になっていることに気づくはずだ。

「どの発言も、後半だけで意味は通じます。でもあえて、本当に伝えたいメッセージの前に正反対の言葉を置いてギャップを作り出し、インパクトを強めている。これは“ギャップ法”という、言葉の力を強める技術のひとつです」

そう話すのは、『伝え方が9割』(ダイアモンド社)の著者で、博報堂のコピーライター・佐々木圭一さん。「アジエンス(花王)」や「プレイステーション(ソニー)」のCM制作に携わり数々のヒットコピー生み出してきたほか、郷ひろみやCHEMISTRYに詞を提供するなど、多岐にわたって活躍する売れっ子クリエイターだ。

そんな佐々木さんによると、人の心を揺さぶる伝え方には法則があり、なんと誰でも真似できるのだという。

「例えば『このレモネードは酸っぱい』という言葉にギャップ法を用いると、『ほかのレモネードが甘く感じるほど、このレモネードは酸っぱい』になります。簡単ですよね? 伝え方のノウハウを学び、コツさえ掴んでしまえば、誰でも“伝え上手”になれるんです」

実は佐々木さん自身も、幼少期から伝えることが苦手で、「入社当初は、コピーどころか文章もろくに書けなかった」のだそう。どうにか現状を打破しようと古今東西の名言集や詩集を読み漁るうちに、人々の胸を打つ言葉には法則があると気づいたのだとか。

そのノウハウがぎゅっと詰まった著書『伝え方が9割』から、ここでは7つのテクニックを学んでみよう。

■「7つの切り口」で“お願い上手”になる!

思わず「ずるい!」と言いたくほどの“お願い上手”は、身の回りにひとりはいるもの。もし、頼みごとに応じてくれる回数が増えたら、ビジネス/プライベートを問わず、何かと得をするシーンが多そうだ。

「僕が調べた結果、人は1日に平均して22回ほどお願いをしています。イエスの返答が1日に1回増えれば、1年で365回。一つひとつは小さくても、積み重ねれば大きな成果になるはずです」

佐々木さんの編み出した“返答をイエスに変える切り口”は以下の7つ。どれも難しいものではないので、ぜひ試してみてほしい。

■相手の好きなことを意識

好きな人とデートがしたいけど、相手は自分に興味を持っていない――そんな関係で「デートしよう!」とストレートに誘っても、成功率は低い。ここはまず、相手の好きなことを思い浮かべ、メリットを感じさせる誘い文句を考えよう。

もし相手が「イタリアン」と「初めてのもの」が好きならば、「驚くほどおいしいイタリアがあるけど、どう?」という形になる。相手の立場で言葉を考える、という意識を持つのがコツだ。

■嫌いなことを回避させる

例えば「芝生に入らないで」という注意書きは、自分の要望しか書かれていないため、見る人の心に届きにくい。これが「農薬の臭いがつくから入らないで」ならどうだろう。「それは嫌だ」と感じれば、自ら避けてくれるはず。

相手が嫌いなことを回避できる伝え方をすることで、自分の要望や願望が結果的に実現できるという方法は、覚えておいて損はない。

■選択の自由をつくる

デートに誘う場合、「デートしない?」と決断を迫るより、「窯焼きフォカッチャの店と、うまい生パスタの店なら、どっちがいい?」という質問のほうが、相手は答えやすい。「決める」より「選ぶ」ほうが抵抗が少ないからだ。どちらかを選んだ時点でデートが成立するわけではないが、「パスタかなあ」「じゃあ、一緒に行かない?」などと、話を進めやすくなる。

■認められたい欲を刺激

上司から休日出勤を頼まれたところを想像してほしい。「土曜日、来てくれない?」より、「きみの企画書が刺さるんだよね。土曜、お願いできない?」と言われたほうが、やる気が出るのではないだろうか。

相手を認める言葉を入れ、「そんなあなただからこそ、頼んでいるのだ」という気持ちを伝えることで、応じてもらえる確率は格段にアップ。また、気持ちよく取り組んでもらえる可能性も生まれ、双方にメリットがある。

photo credit: ohhector via photopincc

■「あなた限定」を強調する

会社で大きな飲み会で幹事をするとしよう。あなた自身も気乗りしないし、嫌がる人も多そう。そんな集まりに、一斉メールで出席をつのると、「その日は別件がありまして……」などと、適当な断り文句が返ってくるのは目に見えている。でも、「○○さんには、ぜひ来てほしいんです!」と送れば、「それなら行こうかな」と思ってもらえるかもしれない。少なくとも、機械的に断られることはないだろう。

■チームワーク化

「連れション」という言葉があるのは、トイレに行きたくないときでも、誘われると「じゃあ、行っておこうかな」と同行する人が多いから。同様に、その人が自発的にはやらないことでも、「ぜひ一緒に」と誘えば応じてくれることもある。

例えば、運動不足で太ってしまった恋人に対し「痩せるために走ってきてよ」と言うより、「一緒に走ろうよ」と誘うほうが、重い腰を動かすのに効果的。

■感謝の言葉をプラス

感謝の言葉を投げかけられた直後に相手の頼みを断るのは、誰だって気が引けるもの。もし「仕事の打ち合わせも兼ねた友人との食事会」という、仕事かプライベートかの判断が微妙な領収書がある場合、「領収書お願いします」ではなく、「○○さん、いつもありがとうございます。よろしくお願い申し上げます」と言うと、落としてくれる確率が上がる。

細々とした頼みごとに応じてもらえるようになれば、日々はいくぶんスムーズに進むようになるはず。また、告白や面接などの人生の大一番も「付き合ってください」「働かせてください」というお願いの一種。そう考えると、伝え方の技術を身につけ、イエスの回数を増やすことは、人生をがらりと変える第一歩なのだ。

年齢を重ねていくだけで言葉は自然と磨かれていくが、一度プロからポイントを学べば、成長スピードはぐんと加速する。『伝え方が9割』は、心に響く言葉をつくる手順が書かれた、いわばレシピ本のような1冊。プロの技術を真似て、お願い上手を目指してみては?

●佐々木圭一
ささき・けいいち 上智大学卒業後、1997年に博報堂に入社。コピーライターとして、「プレイステーション」や「アジエンス」、Mr.Childrenなどを手がけるほか、伝記『スティーブ・ジョブズ』に登場するクリエイティブ・エージェンシーに所属した経験も持つ。国内外合わせて51のアワードを受賞。作詞家としても、郷ひろみやCHEMISTRYの楽曲に歌詞を提供している。また、上智大学で非常勤講師を務めるなど、多岐にわたって活躍中。

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