独学でも身につく語学力

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海外駐在員ライフ Vol.188

From Myanmar

ビジネスシーンで「使える英語」を独学で身につける方法とは?


■1年足らずの勉強でTOEIC(R)Test満点を達成

こんにちは。コウタロウです。今回は、語学力の向上法についてお話しします。

これまで英語圏を含めて2カ国での海外勤務を経験している私ですが、日本人現地スタッフや、日本語が上手な現地スタッフが多く、オフィス内公用語は日本語で、英語や現地語を使う機会はあまりありませんでした。しかし、「ネイティブのように英語を話せるようになりたい」という強い願望があった私は、比較的時間に余裕のある部署に移った際に、1年間だけ英語漬けになる生活を自分に強いることで、英検1級とTOEIC(R)Test990点満点を目指してみようと思い立ちました。

勉強にお金をかけるのは嫌いなので、iPodとNHKラジオ講座を利用して勉強しようと決めたのが、40代後半にさしかかった2011年4月のこと。それまでiPodなど触ったことのない機械音痴でしたが、iPodを購入して「ポッドキャスト」を調べてみると、アメリカのNBC、CBS、ABCといったメジャー局のニュースが無料で毎日聞けてしまうことに驚きました。最初はいろいろな番組をダウンロードして試してみましたが、往復2時間の通勤時間内で何度か繰り返し聞ける長さであること、好きな経済分野のニュースを中心にエンタテインメントや健康などの話題を幅広く取り上げていて面白い番組であること、早口でも滑舌が良くわかりやすい英語を話すアナウンサーだったことから、5月からはWall Street Journal紙のラジオ番組「This Morning」1本に絞り、それこそ1日に同じ番組を4回、5回と繰り返し聞き始めました。iPodなので、「スピードが速すぎる」と思えば再生速度を調整できます。聞いていてわからない単語があると、携帯電話の辞書機能を使って通勤電車内で単語を調べました。

また、NHKのラジオ講座はなかなか定期的に聞くのが難しく、そもそも自宅マンションはラジオが入りにくい立地だったのであきらめかけていたのですが、放送内容が1週間分ネットでまとめてストリーミング放送されていることを知り、「実践ビジネス英語」と「まいにち中国語」の2講座のテキストを買って、聞き始めました。テキストを用いて学ぶのはこの2講座だけでしたが、ほかの講座も無料でネット上で聞けてしまうので、結局、英語3講座、中国語1講座の計4講座を2011年5月から1年近く聞き続けることになりました。朝夕の通勤時はポッドキャスト、週末はPCにイヤホンを差して4つのラジオ講座を聞く生活です。ネット上では「TED」という動画サイトをよく見ていましたが、英語のスピーチの勉強になるだけでなく、自分の知らない分野に関心を持たせてくれるので、「勉強」というよりは「趣味」として楽しみました。インターネットではTIMEもNewsweekも読み、わからない単語があればすべて厚い英英辞書で調べました。

ちなみに、このときの私の英語力は中学3年生のときに取得した英検3級、大学4年のときに取得したTOEIC(R)Test790点というレベル。ただし、これまで駐在先の自宅で英語のテレビ番組ばかり見ていたので、リスニング力は多少、鍛えられていたのかもしれません。

そしていよいよ試験へのチャンレンジを始めました。まず、過去問集などで準備をした上で、2011年6月に英検準1級を受験し合格。その勢いで10月に英検1級を受験するものの、1点差で一次試験不合格となりました。そこで、12年1月に1級に再挑戦。一次試験、二次試験と合格し、晴れて1級取得となりました。

TOEIC(R)Testは、「990点満点を取るまで毎回受験し続ける」と決めて、25年ぶりに受けた1回目の11年5月試験で970点。その後、3回ほど960〜970点台が続きましたが、5回目の受験となった12年3月、とうとう200問全問正解による990点満点を達成することができました。

ミャンマーでは、スタッフへの指示はもちろんのこと、プレゼン、会議、取材等を英語でこなさなければならない場面が多くありますが、英検1級、TOEIC(R)Test満点は大きな自信となり、気後れすることなくこなすことができています。これまでに、英語だけでなく、ドイツ語、アラビア語、中国語などを勉強しましたが、やはりどの国に行ってもビジネスシーンで武器になるのは、結局「使える英語」であると痛感。個人的には、さまざまな言語に手を出すよりも「使える英語」を身につけるべく努力すべきだと考えています。

なお、ミャンマーでもNHK英語講座はインターネット経由で聞いています。試験後にインターネットで発表される英検1級の問題を解くのも楽しみの一つ。一方、iPodは当地のインターネット事情により、ポッドキャストのダウンロードがうまくいかず、いまだに聞けていませんが…。


■日本に閉じこもるのはもったいない

最近は、若者が海外に行きたがらないという話を耳にします。海外に行きたくて今の仕事を選んだ自分の立場からすると、びっくりするような話です。海外にいることによって、日本の良さをあらためて再認識することもできますし、海外から見るからこそ、日本の改善すべき点に気づくこともできます。日本人は、たまたま日本で生まれて日本国籍を持ち、日本語を話しているだけであって、自分にとって日本が本当に最も適した国なのかどうかは、誰にもわかりません。そういう意味でも、日本に閉じこもってしまうことで、何か大事な機会を失っているような気がします。

海外駐在員はその国で会社を代表する立場ですから、当然ながら責任は重く、プレッシャーも相当あります。しかし、その一方で、現地の人々の笑顔や美しい風景に癒やされたり、日本にいては味わえないような感動もたくさん味わえます。ぜひ多くの皆さんに、海外に目を向けてほしいものです。