中長期的な資金流入とともに、持続的な成長が期待されるトルコ

写真拡大

経常赤字の改善傾向や投資適格への格上げを受けて、投資家のトルコへの注目度が高まっています。

同国の国際収支の推移を見ると、足元の数ヵ月で、証券投資のペースが加速しており、特に、相対的な高金利を背景に、同国債券への資金流入が急増しています。

トルコでは、国内景気の好調さを背景とした輸入増加によって拡大懸念のあった経常赤字が、2012年に改善傾向となりました。

こうしたなか、昨年11月には、格付会社フィッチ社が、2011年9月のS&P社に続き、同国の自国通貨建て長期債格付を投資適格へ引き上げました。

投資適格への格上げは、新たな投資資金の呼び水になると考えられることから、同国への注目度を高める大きなきっかけになるとみられます。

海外からの投資資金の流入は、企業や金融市場の発展などを通じて、中長期的な経済拡大を促す面もあるものの、短期間で大量の資金流入となる場合、急激な通貨高を招き、国際競争力の低下に伴なう輸出減少や経常収支悪化につながる可能性があります。

また、流入した資金が投機的な性格の場合、環境変化で流れが逆転し、短期間で急激な資金の引き揚げが起きる可能性も考えられます。

そのためトルコ中央銀行は、海外からの資金流入ペースを抑えるべく、今年に入ってから翌日物金利の引き下げを行なっています。

また、同中央銀行は、預金準備率の引き上げにより、国内の銀行融資を抑制することで、金融システムの安定化維持を図るなど、持続的な成長に向けて、国内外の状況を配慮した緩やかな政策運営を行なっています。

なお、トルコ政府は、昨年秋に発表した中期経済計画で、2013〜15年の経済成長率を4〜5%と掲げ、安定的な成長をめざしています。

今後も中央銀行の政策運営が効果を上げるなど、同国の経済目標の実現見通しが高まれば、トルコのさらなる信用力の向上と格上げが期待され、中長期的な投資資金の流入が経済拡大を促すと考えられます。

(※上記は過去のものおよび予想であり、将来を約束するものではありません。

)(2013年3月11日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。

→「楽読」