相撲協会は2月20日、評議員会を開き、平成24年の収支決算を承認した。それによると、昨年の総収入は約85億円。前年よりも約30億6000万円の収入アップになったが、力士の給料などの支出が95億7200万円にものぼり、収入から支出を差し引いた収支は10億7200万円の赤字だった。
 「一部の親方たちは、5年ぶりに収益が前年比でプラスになったことを高く評価し、相撲人気は回復してきたと目を細くしていますが、プラスになるのは当たり前。一昨年は八百長問題で春場所が全面中止になり、夏場所も無料公開されるなど、大幅な収入減に陥って史上最多の48億8000万円もの大赤字を出した異常な年でしたからね。およそ比較にはなりません。

 相撲協会の赤字はこれで3年連続。これを補うために国技館の減価償却用に積み立てていた貯金を約13億円、取り崩しました。大相撲界の財布は依然として厳しい状況にあります」(担当記者)
 親方たちも相撲協会をあげて経費節減に取り組んでいるが、その取り組み方がいかにも付け焼刃。
 「去年の秋場所、まず満員御礼になったときの大入り袋の配布を見直しましたが、例えば記者クラブに配る数を15枚、写真記者クラブに配る数を5枚減らしただけ。袋代は別にして、袋の中に入っているのは10円玉1個。合わせて200円減で、これで節約かとマスコミ関係者は笑っていました」(大相撲関係者)

 ただし、なんとかしなければならないのは確かで、放置しておけば相撲協会が移行を目指す公益財団法人化にも悪影響を及ぼしかねない。そのため協会は苦肉の策を編み出した。同じ20日の理事会で元外相の高村正彦・自民党副総裁(70)に横審の新委員を委嘱することを決めたのだ。
 「政治力でなんとかしてもらおう、という相撲協会の魂胆がミエミエ。高村さんにとってもマスコミに登場する機会が増え、これ以上の選挙活動はない。両者ともウハウハの人事ですよ」(協会関係者)

 これで根本的な解決になるのか。