不動産アドバイザーに聞く。最上階暮らしのメリット・デメリットとは?

写真拡大

マンションの最上階暮らし、憧れませんか。

眺望、開放感、リッチ気分……。

ただし、夏はかなり暑いなどという声も耳にします。

最上階の特徴について、「快適で安全な一人暮らし」をモットーに活躍する不動産アドバイザーの穂積啓子さんにお話を伺いました。

■メリットは騒音が少ない、眺望が良い、害虫がいない――最上階で暮らすメリットは何でしょうか。

穂積さん:騒音が最小限であるということです。

上の階からの音が聞こえない、階段からの音や外の会話、車やバイクの音も響きにくく、そのマンション内で最も騒音が少ないのが最上階になります。

ですから、過去に騒音トラブルの経験がある方や、自分は音に対して神経質だ、また、日中に部屋にいることが多いので静かな環境を希望するという方には、デメリットもお伝えしたうえで、最上階をお勧めします。

一例を紹介しますと、新婚のAさんご夫婦は、新居として都心でも閑静な文教エリアの14階建てマンションの13階に入居されました。

夫の職業はフリーのウェブデザイナーで、「自宅で仕事をする」とのことで静かな部屋をご希望でしたが、予算の関係で、最上階より1フロア下の部屋に決定され、当初は上階が無人で静かだったとか。

しかし、半年後に4歳の男の子の双子がいる家族が上階に入居したのを機に、子どもたちの走る、飛ぶような騒音で半ばノイローゼ状態に。

仕事に支障をきたすということでした。

そこで、最上階に空室ができたと案内するとすぐにそちらに移転され、以降は騒音も感じずに仕事に集中できているとのことです。

――社会的に騒音トラブルが頻発するこの頃ですが、騒音予防には最適の選択ということですね。

ほかにどんなメリットがありますか。

穂積さん:眺望が良いことです。

都会では低層階は空が見えない、向かいの建物の住人と目が合うぐらいに接近しているなどということがあるので、眺望を重視したい方はできるだけ高層階を選ばれます。

低層階の場合、近隣の店舗や看板の明かりが深夜まで部屋に影響して不眠症になった」という例もあります。

高層階のほうが比較的、そういう影響は少なくなります。

ただし、最上階と言っても物件によって条件は千差万別ですから、眺望重視の場合は、朝、昼、夕方、夜、と時間帯を変えてチェックすることをお勧めします。

――高層階は害虫も出にくいそうですね。

穂積さん:物件の条件によりますが、都会では、5階以上は蚊やクモ、ゴキブリは出にくいと言われています。

夏に窓を開けていても、蚊が入ってくることはあまりないようです。

公園近くだと、低層階は夏はせみの声がかなり響きますが、高層階はその影響もありません。

ほかに、低層階より風が通りやすく空気がいい、排気ガスから遠い、ということもあります。

■最上階の住人は防犯意識が低く、泥棒に入られやすい――では、デメリットはどうでしょうか。

穂積さん:最上階を希望される方に必ず伝えることは、「泥棒に入られやすい」ということです。

ひとり暮らしの女性のBさん(32歳/銀行員)は12階建ての12階に入居されましたが、2カ月後に泥棒に侵入され、現金とクレジットカードを盗まれました。

警察からは、「屋上からベランダに侵入された形跡がある」と説明されたとのこと。

このパターンは昔から多く、屋上から最上階のベランダには降りやすい、また、外壁をつたう、隣のビルから飛び移るなどしてベランダに侵入しやすいことが分かっています。

マンションの玄関がオートロックだから、屋上の扉は施錠されているから安心とは限りません。

あの手この手で侵入を試みるでしょう。

また、高層階への侵入は、低層階よりかえって人目に付きにくい、とも言われています。