4日午前9時過ぎ、インテルFWアントニオ・カッサーノはピネティーナに到着し、普段とまったく同じように全員とあいさつした。1日のアンドレア・ストラマッチョーニ監督との口論後、ピネティーナに来たのは初めてではないからだ。チームがカターニアと戦った3日も、カッサーノは練習している。

朝早くにピネティーナに来たカッサーノは、自分が過ちを犯したと自覚し、正しいことをしようと考えていた。つまり、全員に謝罪するということだ。練習に向けてドレッシングルームに集合すると、選手たちの顔にはカターニア戦の疲れが浮かんでいた。そして、出場しなかったため、フレッシュな状態のカッサーノは、簡単に言えば「起きたことを謝りたい」と切り出したのだ。

それで終わりだ。そこからリスタートとなる。そして、ロンドンでのトッテナム戦に、彼はいるだろう。
カッサーノは、ストラマッチョーニ監督の指揮下でとても良い練習をこなした。

1日、同選手は練習のピッチを去る際に指揮官と揉めはじめ、ドレッシングルームではストラマッチョーニ監督に向かって「ほら、モウリーニョが終わりの笛を吹いたぜ」と発言。ここから“爆発”したのだ。この件は外部で大騒ぎとなったが、内部でいくつかのことを明確することにもなった。

これから、カッサーノは力強いシグナルを発信し、素晴らしいリーグ終盤戦としなければいけない。彼は1日の口論後すぐ、そして2日にもクラブと話し合っている。それ以上の話し合いは必要なかった。カッサーノは自分の最も優れたところをささげなければいけないと理解したのだ。最大限に練習をすることで…。

インテルは1日、カッサーノに2つの処分を伝えていた。カターニア戦不出場と罰金だ。罰金は約4万ユーロ(約480万円)になるだろう。

この件に関しては、情報を外部に漏らした者に関するストラマッチョーニ監督の発言も紹介すべきだろう。同監督は「“スパイ”の疑い? 私は知らないよ。ただ、(情報を漏らしたのが)選手じゃなかったということはほぼ確信している」と述べている。

サンプドリアのエドアルド・ガッローネ会長はカッサーノの復帰を否定しているが、選手本人がインテル残留を望んでいることも事実だ。契約に反映されるのだろうか? そうとは限らない。確実なのは、契約延長の話が消え、カッサーノは自身が応援するチームに残ろうとしなければいけないということだ。

カロリーナ・マルチャリス夫人はツイッターで「七転び八起きよ」とつぶやいている。彼がどれだけのチームで“カッサナータ”(カッサーノの悪行ぶりを揶揄した造語)をしてきたか、数えてみよう。U-21イタリア代表、ローマ、レアル・マドリー、サンプドリア、イタリア代表、ミラン、そしてインテル…そう、答えは「7」だ。