子どもが社会人になってから奨学金返済で家計がひっ迫するケース多発!【イラスト/斎藤ひろこ】

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子どもが大学生ともなれば独り立ちまであと少しですが、大学4年間は最も学費がかさみます。私立文系の場合、4年間で400〜500万円。理系はさらに学費が上乗せされますし、医科歯科系となったら、この2〜3倍は下りません。国公立でも、私立の半分程度の出費は覚悟しなければなりませんから、親には相当の覚悟と準備が求められます。そんなお金のかかる大学生の子どもがいる家庭が、どう家計を運営していけばいくべきか、コツをお話しします。

奨学金の返済を苦に、家計をやりくりできない人はたくさんいる

 子どもの学費が一番高くなるのは、大学生のとき。遠くの学校に通うなら交通費も高くなりますし、まして家を出て下宿先から通学するとなれば、家賃、水道光熱費に生活費を上乗せして、だいたい「月10万円前後」の仕送りをする家庭が多いとされています(東京私大教連「2011年度 私立大学新入生の家計負担調査」より)。

 月の手取りが20万円台という家庭も増えているいま、仕送りをすべて家計の中からまかなうのはかなり厳しいでしょう。自宅からの通学でも、教育費の負担が重しになるのであれば、「奨学金」を検討するのが一般的です。

 奨学金には無利息タイプと利息付きのタイプがありますが、圧倒的に借りやすいのは後者です。気になる利息は、日本学生支援機構の場合、利率見直し方式(変動タイプ)で年利率3%が上限。

 いまは低金利なので、現在返済している人の適用利率は1%以下ですし、利率固定方式でも1%台前半にとどまっています。低金利な上に、上限が設定されて金利上昇局面でも安心な点など、民間のローンに比べて借りやすいところが長所です。

 とはいえ、本当にやむを得ない場合を除き、奨学金の利用には慎重にならねばなりません。奨学金は、原則的に返済の必要がある「借金」です(給付型の奨学金を除く)。しかも、親自身ではなく、基本子どもが背負うことになる借金なのです。

 私のところへは、日々赤字家計に悩む方がやってきますが、よく見かけるのが“夫婦のどちらか、もしくは両方が奨学金の返済をしており、それが家計のやりくりの障害になっている”例です。

 先日お会いしたある方は、大学4年間で毎月8万円の奨学金を受け取っていました。おかげで、学校卒業と同時に約400万円の借金を背負うことに。その返済が苦しく、なかなか貯蓄ができないというのでした。コンサルティング後は、手取り20万円の給料の中から奨学金を返済しつつ、残金で何とか貯蓄もしていけるようになっています。しかし、当然ながら苦労の絶えない家計運営であることに変わりはありません。

 このように、奨学金が重しになって、社会に出て何年も経っているのに貯蓄が増えていかない例は、本当に多いのです。

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