■3990円のビジネスバッグの完成度

唐突だが、私はリーズナブル【reasonable】という言葉が好きだ。辞書で調べると、合理的であるさまや道理にかなった、値段が妥当であるが主な意味となる。このリーズナブルを具現化したのが、今回ご紹介するDIME × UNIQLOコラボバッグだ。読者を集めた座談会やモニターからの要望を反映させ、その都度ごとにブラッシュアップしてきた。合理的なデザインと手頃な価格3990円が、私の好きな言葉「リーズナブル」と一致する。このたび第12弾となるファイナルシリーズが発売されたので、早速購入。その「使い勝手の良さ」を検証してみた。

やや丸みを帯びたラウンドフォルム。外見からは想像がつかない程の収納スペースがある。

 

赤色のファスナーが、アクセントとして個性をさりげなく主張し、厚みはさほど感じないないスリムなデザイン。

  バッグ全体はシンプルなデザインで、第一印象としてはファスナーにカラーリングされている以外は、一般的なブリーフケースと大きな違いは感じられない。しかし実際に使ってみると機能美が優れていることにすぐに気がつく。内部の仕切りやポケットのサイズは大き過ぎず小さ過ぎず、程良いサイズ感。ポケットが深いと物が探し難くなりやすいが、コラボバッグの場合は、20cm程の深さとなっている。私の場合、手の大きさは20cmくらいなのでちょうど良い深さを感じる。各ポケットにはインナーカラーに合わせ縁取りテープが施されている。夜などの暗い時、これならポケットの位置もわかりやい。ノートPCの収納ポケットはクッション材を用いており、この少し硬めのクッション材は外部からの衝撃にも安心できそうだ。ノートPCはA4サイズまで対応し、タブレットも収納できる。

内部は明るいグレーとなっており、物を探しやすい色だ。

ある日の私の一日。ノートPCと手帳や書籍などで、ほぼ満載状態。私は決して収納上手なタイプではないが、バッグ自体が「ここに入れて!」と言わんばかりなので自然に収納することができる。

 

使用頻度の高い前面ポケットは細部にわたり改良されている。多機能化したのと同時に実用性を向上させておりポケットスペースも無駄なく使うことができる。スムーズに物を出し入れすることができる。

 

きちんと分別でき「見える化」もされ、入れ忘れもなくなりそうだ。

 

バッグに入れていたものを全部出してみた。

 ■表面は丈夫さと張りのある風合い

 コラボバックの特長として軽量化と丈夫さがある。「中空糸」という中心部が空洞な繊維を用いており約600gという軽さを実現し、しなやかな風合いを醸し出している。カバン自体が軽いと腕や肩への負担も緩和されるので、通勤時間の長い人や移動の多い人にオススメだ。私が先代の第11弾シリーズのバッグを過酷ともいえる使い方で活用しているが、表面に小さなスリ傷はできるものの、破れるとか変形などはしていない。あらためて、この「中空糸」ナイロン素材の丈夫さを実感した。

中空糸を高密度で縦と横の方向に織り込んであり、丈夫さと柔軟な手触り感となっている。

 

メインファスナーは閉めた状態の時は程良く目立たない仕上げとなっている。細部にまで気を使っているのがわかる。

 ■ユニバーサルデザインとしての視点

今回第12弾の進化したポイントは、人への配慮ではないかと感じる。内地をカラーリングすることによりバッグの底まで見やすくした点や、電車のシートに座った際にバッグ両足ももの左右幅に収まる点。つまりは、電車車内のシートに座った時に左右の乗客に迷惑がかかりにくいように、バッグ自体のサイズを調整してある。また、メインファスナーにカーブをつけることにより、開閉しやすくなるのと同時に開口部が広くなり物の出し入れも改善され、手首への負担も軽くなる。

メインファスナーの両端にカーブをつけて開閉しやすく工夫され、開口部も従来の直線ファスナーに比べて開口部が広くなり、物の出し入れもしやすい。

 

ファスナーのつまみは硬めの素材となっており、また長めにつくってあり扱いやすい。

バッグ内側の布地にもテープでしっかりと縁取りがされている。縁取りされていないと、布地がほつれてファスナーに引っかかる原因にないやすいが、このコラボバッグにはその心配は無い。入念な仕上げとなっている。

 

ポケット部にもテープで縁取りされている。暗所でもバッグ内部の視認性が向上している。

バッグ底面にはコーティングされており、地面に置いた時にも汚れる心配は少ない。

 

ハンドル部にミニポケットがある。マジックテープのタイプとなっており、スマホや定期券など使用頻度の高いものを収納しておくと便利だ。アイデアを実感したポイントでもある。

 

ミニポケットという割には、奥行きがある。私の手首まで入る深さでポケットのスペースがあるので、色々なものを入れられる。

 ■欲張りな希望

 今回が最後というのはわかっているが、実際に使ってみて個人的に気になった点がある。先に述べたようにバッグ自体は軽いのだが、ノートPCや書類などの荷物を入れると総重量は、当然重くなる。このように荷物で重くなったバッグをショルダーベルトで肩に掛けると、肩に重みを感じる場合がある。ショルダーベルトにパッドが付いていれば重みも分散されるため良いのだが、このバッグには付属されていない(サイズの大きいオーバーナイトボストンには肩パッドが付属)。ブリーフのショルダーベルトにも是非つけてほしかった。また、ハンドル部に近いミニポケットはコラボバッグならではのアイデアを実感できるポイントだが、使ってみるとマジックテープを用いてしっかりと開口部を塞いでくれるのはとても良いのだが、勢いよく開けると「バリッ」とマジックテープ独特の大きな音がする。静かな部屋だと周囲の人を驚かせてしまう場合もあり、そこは開ける必要がありそうだ。

といったことを思いつつ、いつも次はどんな工夫で驚かせてくれるのか楽しみにしていたが、今回で最後と聞くとやはりちょっと寂しい気持ちになってしまった…。

ショルダーベルトには、パッドは付いていない。機能的にパッドはあると便利だが、デザイン面でスタイリッシュさは無くなる。悩ましいところだ。

ミニポケット開口部の面ファスナー。しっかり止めると「バリッ」と音がするが、軽く止めておけば音も低減される。

背面テープを付けることにより、キャリパー通すこともでき出張時に便利だ。

赤色のファスナーのラインが洗練された印象をつくっている。バッグのカラバリは4色あり、ファスナーの配色も異なっている。好みの色の組み合わせを選ぶことができる。

ファスナーつまみは、格納することもできる。実にスマートだ。

 大人気のシリーズ映画でも完結編があるように、DIMEコラボバッグも今回で最終幕となる。12回もの進化の回数と8年に及ぶ培った技術は、この第12弾に集約されているといっても過言ではないだろう。長年のユーザーも、まだ手にしたことのない方も、様々なアイデアが凝縮された完成形のコラボバッグを堪能して頂きたい。

 『ユニクロ』 DIMEコラボバッグ 第12弾 ブリーフケース

サイズ 縦28×横38.5×幅7cm 持ち手の長さ:34.5cm ショルダーベルトの長さ:73〜134cm 重さ 約600g
素材  本体 100%ナイロン  ボトム部分/付属部分 100%ポリエステル
色 ブラック

 ■製品情報

http://www.uniqlo.com/jp/store/feature/uq/dime/men/

(文/福永仲秋)  

「モノ」を中心にして撮影するカメラマン。撮影するモノに惚れやすい傾向が強く、気がつけば買ってしまうクセがある(大きなものだと、クルマまで……)。