最近のランドセルは昔と何が変わっているの?



ランドセルといえば、牛革製で色は黒か赤、6年間使うとぺったんこでボロボロになるというイメージがあるのですが、最近のランドセルは私たちが使っていたころと比べると大きく進化しているそうです。



今回は、現在のランドセルはどんなふうになっているのか、『ララちゃんランドセル』で有名な、株式会社羅羅屋の営業部・高橋悟さんにお話を伺ってきました。



■最近のランドセルはサイズが大きくなっている



――最近のランドセルは、昔と比べるとどんな点が違っているのでしょうか? 形も変わっていたりするのでしょうか?



高橋さん 形は昔と大きく変わってはいないんですよ。上ふたをガバッと上に開ける形の『学習院型』のランドセルは、ある意味すでに完成された形なんです。これまでも上ふたの形状を変えたり試行錯誤はありましたが、結局はこの形が一番いいということに落ち着いています。



――確かに、ランドセルといえばこの形しか思い浮かびませんよね。



高橋さん 形は変わっていませんが、実は大きさは以前に比べて大きくなっているんですよ。これは昔と比べて大きく変わった点の一つですね。



――サイズ自体が変わっているんですか。それは知りませんでした。



高橋さん 私たちが子供の頃は、教科書にしても何にしても「B5サイズ」のものが主流でしたので、当時のランドセルは現在よりも一回りも二回りも小さかったんです。しかし時代の流れでA4サイズのものが主流になり、そこでまず一段階大きくなり、A4判副教材が収納できるようになりました。



――そうだったんですね。



高橋さん 次に、今から3年ほど前に今度はA4よりも大きめの、例えばクリアファイルなどを収納できるような大きさになりました。今ではこれが主流になっています。さらに1年ほど前からバインダーを収納できるような、横幅の大きいサイズのランドセルも登場しています。



――年々大きくなっている感じですね。



高橋さん そうですね。時代の流れといいますか、ニーズに合わせてランドセルの大きさも変わっていっています。学校によって使う教科書のサイズが違ったりするので、それに合わせて選んでいただくという感じですね。



■細かい部分が大きく進化



――昔に比べてサイズが大きくなっているランドセルですが、重量の方はどうなのでしょうか? やはり大きくなった分、重くなっているのでしょうか?



高橋さん 重量ですが、大きくなっても実は昔のものと変わらない重さなんですよ。重さは1-1.2kgほどなんですが、昔のランドセルは牛革を使っていたので小さくてもとても重かったんです。現在のものは軽い人工皮革を使用していますし、素材自体も年々進化していますから、大きくなっても重くならないようにしています。



――大きくても軽いのはすごいことですよね。



高橋さん 教科書などを入れるとかなりの重さになってしまいますし、毎日使うものですからできるだけ軽くしてあげたいと思います。



――自分たちが子供のころは、教科書を詰めると本当に重かったですよね(笑)。



高橋さん そうでしたね(笑)。



――ほかに、昔とこんな部分が違う、というところはありますか?



高橋さん 細かい部分ですが、まずは「留め具のオートロック機能」の標準装備ですね。昔は留め具のつまみを自分でひねってロックしていましたが、現在のものは自動で金具が回り、ロックされるようになっています。



――留め忘れて前屈し、教科書がザバーッと出てしまう悲劇は起こりにくくなったのですね(笑)。



高橋さん そうですね(笑)。あとは防犯ブザーなどを取り付けることができるよう、肩ベルトの正面部分に「ダブルマルチフッカー」というフックが取り付けられています。



――防犯ブザーですか。これも私たちが小学生のころはなかったものですし、時代のニーズに合わせた進化ですね。



高橋さん フックだけでなく、肩ベルト自体も体に合わせた流線形のものになっています。肩ベルトの根元の金具も可動するようになっているので、背負いやすくなっています。



――昔はストレートの肩ベルトでしたよね。



高橋さん 体操着などを掛けるサイド部分のフックも工夫がされていまして、フックにある程度の負荷が掛かると自然に外れるようになっています。



――それはなぜですか?



高橋さん フックに掛けられていた袋が自転車などに引っ掛かった場合、子供さんが引っ張られて転倒してしまうことがあります。そのため、引っ張られないようにフックが外れる仕掛けになっているんです。



――私も自転車に体操着が引っ掛かってこけた記憶があります。外れるのはケガを防止するためなんですね。本当にいろいろな部分が進化しているのですね。



高橋さん 素材自体も、耐水・耐傷性の高い素材になっているので、ランドセルの耐久性自体も昔と比べて大きく向上しています。これも大きな進化といえますね。



■オーダーメイドで好みのランドセルに



――昔はランドセルといえば黒と赤、たまに青やピンクのランドセルの子がいましたが、現在はそういったカラーバリエーションというのはどうなっているのでしょうか?



高橋さん 現在は人工革を使用しているので、非常に多くのカラーバリエーションがあります。弊社でも赤や黒だけでなく、ライトグリーンやローズピンクなど、14種類の本体色を用意しています。オーダーメイドランドセルだと、本体色以外にもへりの部分や糸の色も別に選んでもらうので、全体的なカラーパターンは数え切れないほどあります。



――オーダーメイドのランドセルもあるんですね!



高橋さん 弊社のオーダーメイドランドセルでは、先ほどの本体色などのほかにも内側の柄やサイド部分のデザインも選んでもらいます。ふた部分に羽や音符などの刺繍を入れることもできますよ。



――そんなに選べるんですか……。子供よりも親が楽しんでしまいそうですね(笑)。



高橋さん 一緒に楽しみながら選んでもらえるとうれしいです。



――本体色とへりの色だけでもかなりのバリエーションがありそうですけど、その中で人気なのは何色なんですか?



高橋さん 男の子はやはり黒ですね。本体色が黒でへりの色がシルバーという組み合わせが一番人気です。女の子は本体色がブラウンでへりの色がピンクという組み合わせが人気です。



――男の子は分かりますけど、女の子のブラウンというのは意外です。今は派手なものよりもシックな方が人気なのですね。こうしたオーダーメイドのランドセルは増えているのですか?



高橋さん オーダーメイドされるお客様は非常に増えています。もちろん、既製品を買われる方もいますが、弊社ではオーダーメイドの受注生産が中心になっていますね。



――お子さんもオーダーメイドだと、より愛着もわきますし、大事にしようと思いますよね。



高橋さん 以前より丈夫になってはいますが、やっぱり大事に使ってもらえると私どももうれしいですね。





今のランドセルは、大きさやフック、肩ベルトなど筆者たちが使っていたころよりも大きく進化しているようです。カラーバリエーションもいろいろ選べたりするのは、「男は黒、女は赤」とほぼ一択だった時代を考えると、とてもうらやましいですね。



(貫井康徳@dcp)





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