ファイナンシャルプランナーの深野康彦さん

写真拡大

電気料金の値上げが相次ぐなか、太陽光発電で電気料金を安く抑えようとする人が増えている。2012年からは発電した電気の買い取り制度が始まり、家庭で余った電気は電力会社に固定価格で売ることができる。

ある専門家は、今後も料金が上がりそうな電気代を払い続けるより、この先10年間は下がることなく一定の価格で電気を買い取ってもらえる制度を利用する方が、「リスクが少ないばかりか、有効な投資策のひとつ」と話す。

買い取り価格、2013年度から引き下げへ

電気の買い取り価格は現在、太陽光発電の普及を促すため高めに設定されている。住宅用の出力10キロワット未満の設備の場合、1キロワット時42円の固定価格で10年間は確実に電力会社に買い取ってもらえる。補助金制度もあり、1キロワット単価55万円以下の設備に対し、1キロワットあたり3万円が支給される。太陽光発電システムにかかる費用と手に入る金額をシミュレートしておけば、ほぼ確実に元をとれるようだ。

しかし、経済産業省は太陽光発電の買い取り価格を2013年度から引き下げる方針を固めた。茂木敏充経産相も「30円台後半に」と、想定額に言及した。こうした情勢の変化を受け、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんは、太陽光発電システムについて「今が導入を決断する絶妙なタイミングのひとつ」と述べる。買い取り価格は、専門家の間では、近い将来に「電気代と同じ水準まで下がるのでは」とみられているという。だから、下がる前の「今のうちに」というわけだ。

太陽光発電システムの価格低下も

導入を検討する際、買い取り価格や導入費用を気にする人は多い。パナソニックが実施した意識調査では、同システムに興味をもつ1500人に、導入を検討するなら「どういう点が気になるか」を聞くと(複数回答)、「元が取れる年数(68.9%)」、「年間で節約できる電気代(66.1%)」「余った電力を電力会社が買い取る売電制度(63.3%)」と、費用関連が上位に並ぶ結果が出た。調査は、12年3月3日〜6日にインターネットで1万6852人を対象に行われた。

元がとれるかどうかを計算する際、買い取り価格と並んで重要なのがシステム導入にかかる費用だ。太陽光発電システムの価格は下がっており、経済産業省によると、12年10月〜12月は1キロワットあたり42万7000円になった。中国メーカーをはじめとする海外企業参入の影響で、経産省が当初想定していた1キロワットあたり46万6000円より大幅に下落している。こうした傾向も、家庭への太陽光発電システム導入の浸透を後押ししている。