親が勉強をみやすい形状

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あと1か月ほどで新学期が始まる。新入学を控えた子供がいる家庭では、何かと準備に忙しい時期だ。入学必需品の2013年シーズンの傾向をみると、ランドセルは、脱ゆとり教育が叫ばれる中、授業時間増加に対応する「大型だけど軽い」タイプが多く発売されている。一方、やはり代表的な必需品である学習机では、「スリム化」に関心が高まっているという。

小学校低学年のうちからしっかりと自宅学習の習慣を身につけさせることが子どもの学力向上には重要だが、最近は子ども部屋でなく、親が勉強をみてやりやすいリビングで勉強をさせる家庭も増えている。そういった背景もあってか、「リビング学習」を意識し、狭いスペースにも置きやすい、従来の学習机よりスリムなタイプが各社から発売されている。

リビングに置いても違和感のないデザイン

イオンでは、同社のプライベートブランド「トップバリュ」で扱っている通常の学習机に比べ、奥行が6センチ短い、48センチの「リビング学習デスク」を同ブランドから2013年の新入学に向け販売している。親が勉強をみる時に使えるワゴンが付いているタイプもあり、リビングに置いても違和感のないデザインとなっている。売れ行きは東日本を中心に好調だという。

一方、大手家具メーカーでもリビング用の学習デスクを提案し、「リビング学習」市場は盛り上がりをみせている。国内家具メーカーのオカムラが販売する「ピエルナ コンパクト」は天板の高さだけでなく、デスクの奥行きまで調整できるため、置く場所によってスペースが有効活用できるつくりだ。

コイズミの「ビーノ」はデスク、ワゴン、本立てなど必要なものだけを選ぶことができ、シックな色にすれば大人が使っても違和感のないデザインとなっている。カリモク家具でも通常のデスクにサイドラックとワゴンの天板を設置することで、親が子どもの勉強を見守ることのできる「ママデスク」を提案している。

今後、他の社からもリビング用デスクが販売されることが予想され、「リビング学習」はますます浸透しそうだ。ゆとり教育を家庭から変えていけるのか、注目が集まっている。