すーちゃん(柴咲コウ)、まいちゃん(真木よう子)、さわ子さん(寺島しのぶ)は、かつてのバイト友だち。
(C)2012 映画「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」製作委員会

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私、このまま結婚しなかったら(できなかったらとは言わない)どうなるんだろう……。いわゆる結婚適齢期なるものを過ぎ、ふとそんな思いが頭をかすめる、なんて方はいないだろうか? 私の場合は、老人ホームの機能を持ったオシャレマンションを探しては値段を確認、あとどれくらい稼げば手に入るのか計算したことがあるけれど、友人に話したらそれはやりすぎだと言われてしまった。

とはいえ、日々の忙しさに埋没しながら、周りの友人たちは次々にコトブキ結婚、一生懸命働いたお金を結婚式のお祝いと当日のドレス&ヘアメイク代に費やし、ふと「私の人生、これでいいのかな」なんて思う一瞬は、きっと多くの方にあるはず(無いなんて言わないで)!

そんなナイーブなシングル30代、40代の心模様を温かく、ユーモラスに描いた映画『すーちゃん、まいちゃん、さわ子さん』が2日より公開となる。

ストーリー


すーちゃん(柴咲コウ)、まいちゃん(真木よう子)、さわ子さん(寺島しのぶ)は、かつてのバイト友だち。それから十数年、今でも友情は続き、お互いの家に行ったり、一緒にピクニックに出かけたりする仲だ。

料理好きでカフェ勤務歴十数年のすーちゃんは現在、職場の中田マネージャー(井浦新)がとっても気になる存在。 OA機器メーカー勤務のまいちゃんは、決して実らないであろう相手と恋愛中。
そして、WEBデザイナーとして働くさわ子さんは、母と二人で祖母の介護の日々……。

それぞれ悩みを抱えながら生きている彼女たち、幸せのゴールって一体どこ?

升田ミリの人気コミックをベースに、御法川監督マジックが


本作は、漫画、エッセイなどマルチに活躍する作家、
益田ミリの人気コミックを、御法川修監督が「ぜひ、映画化したい!」と企画を持ち込み、夢を実現させたもの。コミックでは、シンプルなラインで描かれたキャラクター達の4コマ漫画なのだが、本作では柴咲コウ、真木よう子、寺島しのぶといった今をときめく(←言い方古いですか?)女優たちが、そもそも備わっている女優オーラを一切消して、カラフルで淡く優しいタッチの映画に仕上がっている。

劇中でのお楽しみ


劇中では、御法川修監督の原作の想いがたっぷり込められ、すーちゃんの部屋にあるテーブルは原作の中に登場するテーブルとそっくりに作ったり、カフェの黒板の文字なども柴咲コウさん本人に書いてもらうなど、様々なこだわりが。特に、料理好きのすーちゃんの部屋はキッチンもキュートで、カーテン等の色使いも思わず参考にしたくなるセンスの良さ。

また、3人の衣装を担当したのは、『かもめ食堂』等を手がけるスタイリストの堀越絹衣さん。すーちゃんは緑、まいちゃんは青、さわこさんは黄色がイメージカラーとなっていて、彼女たちの着こなしは原作にはない楽しみが。

さいごに


本作は見た目ほんわかなビジュアルなのだが、劇中、それぞれの女子目線で語られる毒ッ気たっぷりな独り言(心のつぶやき?)も満載で、思わず「よくぞ言ってくれた!」と共感してしまうシーンも。ひょっとしたら女性にしかわからない感覚なのかも、、と思っていたら、試写室では男性の笑い声もよく聞こえたので、どうやら男性も楽しめる、、ようだ(女たちの切実な想いを楽しんでもらっちゃ困る、という気もするけれど)。

見終わった後は、今までの自分の人生を見つめなおすキッカケになったり、今のこのペースでいいんだよ、と背中を押してくれそうな、やわらかい空気に包まれる本作であるが、気になるのは「そっか、このままでいいんだよね。皆、同じ悩みを抱えてたんだね。もうしばらく結婚しなくても、いいよね……」と自らを甘やかせてしまいそうな点だ。

すーちゃん、まいちゃん、さわ子さんのように、少しずつ前進していけるよう頑張らなくてはと思いつつ、私は今先ほど、益田ミリさんの原作『結婚しなくていいですか。すーちゃんの明日』を注文してしまいました……。
(mic)

■ 映画『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』公式サイト
3月2日よりロードショー