『越境せよ! 日本で絶望するより国境のない世界で稼げ』

日本経済の先行きが見えない。不安定な非正規雇用の比率は、男女とも過去最高水準に達している。シャープ、パナソニック、NEC……家電業界に代表される急激な競争力の低下で、正社員の身分も安泰ではない。少子高齢化、グローバル競争の激化で、日本は縮小・衰退するしかないのか。

講談社から2月(2013年)に刊行された『越境せよ! 日本で絶望するより国境のない世界で稼げ』(石田和靖著)が、日本が進むべき「もうひとつの可能性」を示唆する。

現地の「マル秘情報」次々発信

著者の石田氏は、「冒険投資家」として新興国を中心に世界30か国以上を飛び回り、東京・六本木でインターネット海外投資番組「WorldInvesters TV」を運営している。まだ誰もドバイの成功を知らなかった会計事務所勤務時代に、クライアントのパキスタン人が日本の中古車を現地で大量に売りさばくのを見たのをきっかけに、新興国視察に目覚めた、という。以来、大手マスメディアではけっして流されない現地の生情報を次々発信している、異色の人物だ。

石田氏によると、いま最もホットなのがアゼルバイジャン。バクー油田とBTCパイプラインによって急成長中で、第二のドバイになる可能性を秘めているという。同国では現在、日本の造園業者が大活躍している。富裕層が急増し、広大な公園の整備も進む。そこに日本の造園業の高い技術に対するニーズが生まれたという。

日本の商品・サービスは、我々が考える以上に新興国で人気がある。ビジネスチャンスを取るもよし、投資先とするもよし、「越境」して新興国の成長に乗れば、日本人が考える以上に未来は明るい、と本書は語っている。