スポーツメーカーとアスリートの関係は切っても切れない関係。メーカーは多方面からアスリートをサポートし、アスリートもまたそれにこたえるような活躍を目指します。しかし、その手厚いサポートの反面、アスリートが不祥事などを起こせば、ブランドイメージ低下を防ぐために、あっという間に契約解除となります。

 最近では、南アフリカのパラリンピック金メダリスト、オスカー・ピストリウスが、交際相手を射殺したとして殺人罪に問われました。そのために、契約していたナイキは、ピストリウス被告とのスポンサー契約を凍結すると発表。ナイキは「事態を注意深く見ていく」としているようです。どうすれば良いブランドイメージを抱いてもらえるか、スポーツメーカーにとっては最もシビアな問題だと言えるでしょう。
 
 そんなスポーツメーカーの見られ方について、書籍『スニーカー文化論』の中で、ナイキのロゴマーク「Swoosh(スウッシュ)」についての秘密が明かされています。ナイキといえば、スウッシュ。世界中に知れ渡っているあのマークは、勝利の女神ニーケーの彫像の翼をモチーフにデザインしたとされています。そして、文字がまったくないデザインになったのは、テニスのウィンブルドン選手権大会で、アンドレ・アガシが優勝してからだとか。

 ナイキは、海外で知名度・売上をのばすためには、文字や言葉を超えるロゴのみが適切だと判断。アガシがウィンブルドンで優勝していた時にかぶっていた帽子は、ストライプにナイキのスウッシュだけが入ったものでした。この帽子をかぶった姿がニューヨーク・タイムズの一面を飾ったことでブレイク。この帽子の人気を察したナイキは、"ロゴのみ"に注目したのです。

 1995年には、ナイキのデザイナーらが、「正式に文字をなくしてロゴデザインだけにしよう」と経営陣を説得。タグをはじめ、箱、便せん、名刺などナイキに関するすべてに適用することを提案したのです。

 その後、ロゴはひとり歩きしていき、今や世界中が知る共通のシンボルに。常にどう見られるかを意識しているスポーツブランド。今後も、見たことないような見せ方が流行するかもしれません。



『スニーカー文化論』
 著者:川村 由仁夜
 出版社:日本経済新聞出版社
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