ミャンマーでは日本車が大人気

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海外駐在員ライフ Vol.186

From Myanmar

敬虔な仏教徒の国でもタバコやアルコールは自由?


■タバコもアルコールも自由

こんにちは。コウタロウです。今回は、ミャンマーの人々の暮らしについてお話しします。

ミャンマーは敬虔な仏教徒の国なので、皆さんはやや意外な印象を抱くかもしれませんが、ここではタバコやアルコールは自由です。喫煙者、飲酒者ともに多く、レストランの多くが、アルコール類を常備し、タバコも箱売り、もしくはバラ売りで対応しています。

「ミャンマービール」は、日本人の口に合うおいしいビールですが、店頭では、タイから輸入されたタイ産ビールの方が安く売られており、タイビールを好んで飲む人もいます。ミャンマービールは、原料をすべて輸入してミャンマーで生産しているのに比べ、タイのビールは正規ルート外でミャンマーに運ばれてくるものが多く、安いのがその理由のようです。洋酒も同様。ミャンマーの店頭では、免税店と遜色ないリーズナブルな価格で販売されています。


■日本製品に絶大な信頼を寄せるミャンマーの人々

ミャンマーの人々には、日本車も人気があります。特にトヨタ車が絶大な人気を誇っていますね。それは、日本製品の品質の高さが信頼されているから。事実、ミャンマーでは30年も前の日本車が問題なく路上を走っています。先日乗ったタクシーがあまりにも古い車だったので、運転手に年式を尋ねたところ、やはり30年以上も前に生産されたトヨタ車でした。運転手が「日本車は故障しない」と断言していたように、ミャンマーの多くの一般消費者が、日本製品に対して同じようなイメージを抱いているのだと思います。

ただし、日本車は決して安くありません。それは、輸入車に高い関税がかかるため。ミャンマーでは、国産車の市場を守るためなのか、原則中古車の輸入しか認められていませんが、関税率は日本製かどうかにかかわらず100パーセント以上。日本で買う倍以上の値段になってしまうのです。関税収入は、道路の建設や補修費に回されているそうなので、仕方ありませんが、例えば、10年落ちのマーク?(2000?)で200万円程度。以前は1000万円以上だったので、これでも安くなった方ですね。

以前は、輸入車を購入する場合に「輸入許可証」を取得する必要があり、この許可証だけで軍事政権下では1台12万ドル(約1051万円・2012年1月時点レート)、12年4月時点でも1万5000ドル程度(同約131万円)で取引されていました。しかし、12年の5月に規制が緩和され、誰もが輸入許可証なしで輸入中古車を購入することができるようになったため、中古車の値段が下がり、車を所有する人が増えました。その影響で、最近は朝や夕方の渋滞が社会問題化しつつあります。政府も交差点の立体化など渋滞解消に乗り出していますが、現在、日本からは毎月1万台程度の中古車が輸入され続けているそうで、交通渋滞対策も「イタチごっこ」にならないか心配です。

ベンツやBMWといったドイツ車や、ヒュンダイなどの韓国車も時折見かけますが、おしなべてほぼ完全な日本車市場になっています。恐らく、日本よりも日本車の市場占有率は高いのではないでしょうか。中国の「奇端」という会社が製造するCherryという軽自動車が、特別にタクシー用として新車での輸入を認められているため、この車も路上でよく見かけます。

なお、ミャンマーにも車検制度はあり、自動車は毎年検査を受けるように求められていますが、検査項目は、「重量」「ブレーキ」「騒音」「横滑り」「前照灯」「排ガス」「窓の透過率」の7点だけのようで、日本のような緻密な検査は行われていないようです。そのためか、タクシーの中には、「窓が閉まらない」「ドアが内側から開かない」「自動車の床に穴が開いていて道路が見える」といった車も見受けられます。特に、窓が閉まらない車は多く、雨季の時期には「雨が入って、お尻がビチョビチョ」などということも。車が故障した場合でも、廃車にされた中古車を分解して得た中古部品と交換して修理する場合が多いようです。

一方、日本製品でミャンマー市場を席巻しているものは日本車以外にはまだありません。家電製品は中国製や韓国製が主流ですし、テレビドラマもゴールデンタイムには国営テレビ局がこぞって韓国のドラマを放送しています。韓国ドラマは、当社のドライバーが「家で韓国ドラマを観るのが楽しみ」というほど浸透していますね。ミャンマー国内で日本のアニメが放映されることもほとんどなく、過去に「おしん」がミャンマーで放送された際に大人気となったことが、いまだに伝説になっているほどです。また、日本のアイドルやアーティストもまったくと言っていいほど知られていません。街を歩くと、Samsung(サムスン電子)やLG(LGエレクトロニクス)など韓国製品の広告が目につき、PR面でも韓国企業に先を越された感はありますが、消費者に直接聞くと、やはり「日本製がいい」という声が多数。日本製品は他国製品に比べて値段が高いので、まだまだ高嶺の花といった感じですが、いずれ消費者の所得が増えれば、日本製の家電なども手に取るようになるのではないでしょうか。

次回は、私が住むヤンゴンの状況と、そこでの生活についてお話しします。