栃木県塩原温泉で食べ歩き! スイーツにも軽食にもなる「とて焼」とは?

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塩原温泉郷は、栃木県の那須塩原市、箒(ほうき)川沿いにある静かな温泉郷。

一帯には11の温泉が点在し、周囲を囲む美しい山々と塩原渓谷の眺めも楽しめる観光スポットだ。

その塩原で最近、「とて焼」なる食べ物が人気だという。

クレープのようにも見えるがタコスロールにも似ている、ちょっと不思議な、でもおいしい人気スナックを調査してきた。

「スイーツじゃない?」「いや、軽食だよ」と、各自の定義が飛びかうとて焼。

どうもここ1、2年の間に、東京からすぐの温泉郷・塩原温泉にて話題となっているようなのだ。

そのうわさの食べ物を調べてみたところ、丸く焼いた薄い生地に具材をのせて、くるりとラッパ型に巻いた形状なのだとか。

生地には小麦粉の他、那須塩原市産の牛乳や卵といった地元の素材が使われていて、クレープよりも厚く、どら焼よりも薄く仕上がっている。

とて焼の“とて”とは、古くから塩原の交通機関として活躍し、現在は観光遊覧に利用されている馬車にちなんでいる。

かつては出発合図やクラクションとしてラッパを吹いていたのだが、その音色が「とてとて〜」と聞こえることから“トテ馬車”と呼ばれるようになった。

このトテ馬車は塩原温泉のシンボルとして長年愛されてきたことから、新しいご当地グルメにも“とて焼”と名付けたのだとか。

だから形もラッパ型というわけ。

開発のきっかけとなったのは、温泉街での食べ歩きを楽しんでもらいたいという、地元の人たちの思いだったという。

菓子工業組合の若手経営者らが相談を重ね、試行錯誤の末に試作品を完成。

他の菓子店や飲食店などに参画を呼びかけ、2011年に販売をスタートした。

そして現在とて焼は、11軒のお店で食べることができる。

販売開始後すぐに評判が評判を呼び、塩原温泉を訪れた湯治客や観光客から、「気軽に食べられるおやつ、軽食」として親しまれるようになったと言う。

ちなみに具はお店によって様々。

和素材を使ったスイーツ風のものから洋風スイーツタイプ、おすしのようなものまでそろっている他、手打ちのそばをサラダ風にアレンジして具にしたものまである。

そんなとて焼のある塩原温泉郷は、那須塩原駅からバスで65分のところにある。

ここは古くから塩原十一湯と呼ばれているが、泉質の異なる11の湯本がある、まさに温泉郷なのだ。

ちなみに“温泉郷”という呼び方が始まったのも、この塩原温泉からだそう。

田山花袋が1918年に出版した「温泉めぐり」の中で塩原十一湯を温泉郷と表し、以降、複数の温泉が集まった地を“温泉郷”と呼ぶようになったのだとか。

さて、塩原温泉に着いて宿に荷物を置いたら、早速、温泉街をそぞろ歩き。

メーンストリートの塩原バレーラインに沿って歩いていると、あちこちでとて焼ののぼりや看板が見える。

まずは「くいものや 花水木」の「チーズチリチキンとて」(400円)にチャレンジ。

ガーリック、ナムプラーで漬焼きした国産の鶏もも肉を、自家製トマトチリソース、マヨネーズとともに巻いたもの。

クセになるエスニック風味で、しっかりおなかにもたまる。

シャキシャキのレタスの食感も◎。

お次はまんじゅうで有名な「今井屋製菓」に立ち寄った。

ここのとて焼「ふんわりロールとて」(350円)は、生クリームと、自慢のつぶ餡(あん)、蒸し生地のまんじゅうがコラボしたもの。

寒天や抹茶パウダーも振りかけられており、甘い物好きにはたまらない一品だ。

生クリームのなめらかさと、餡のつぶつぶもちょうどいいバランスだった。

もう一品、スイーツ系なら「美由堂」の「和珈琲とて」(300円)もイチオシだ。

コーヒーゼリーのほろ苦さと餡の甘味がほどよくマッチしている。