ビフィズス菌と乳酸菌はどう違う? ビフィズス菌の働きを総まとめ

写真拡大

人のおなかの中には100兆個もの細菌があり、それらは、善玉菌、悪玉菌、日和見菌(善玉菌にも悪玉菌にもなりうる細菌)の3タイプに分けられる。

善玉菌の中で特に活躍が期待されているビフィズス菌について、グリコは2月19日にプレスセミナーを実施し、研究の成果を発表した。

まず、善玉菌にはどのような働きがあるのか? 最も注目すべきは「腸内環境改善」だと言う。

悪玉菌が多い腸内環境では、肌荒れや発がん性物質の産生、腸の炎症、便やおならの嫌なにおいを生みやすい。

一方、善玉菌が多い腸内環境では悪玉菌を抑制し、アレルギーなどを緩和する免疫細胞の活性化や、カルシウムなどの栄養素吸収、ビタミンB群の合成、便通改善などに作用する。

健康を維持するには、善玉菌が優勢な状態を保つことが重要だと言う。

善玉菌としてよく知られているものに、乳酸菌とビフィズス菌がある。

乳酸菌は酸素があっても生育でき、乳酸を産出する働きがある。

一方ビフィズス菌は酸素があると生育できないが、乳酸と酢酸(強い殺菌作用で悪玉菌を倒す)を作り出す。

おなかの中には乳酸は1%以下しかいないが、ビフィズス菌は10%程度あり、働きや量からも、ビフィズス菌は善玉菌の代表格と言える。

ビフィズス菌10%とは成人の割合であり、年齢や生活環境によって割合は変わってくる。

特に母乳で育った乳児は、腸内の約90%をビフィズス菌が占めているという。

しかし、加齢や偏食(肉の摂取が多く、野菜の摂取が少ない)、ストレスなどにより、ビフィズス菌は次第に減少。

個人差はあるものの、成人では10%だが、中高年期には急激に悪玉菌が増えてしまうため、高齢者では1%まで減少する傾向がある。

ビフィズス菌は乳酸や酢酸を生成するものの、菌自体は酸に弱く、摂取しても胃酸などで多くが死んでしまう。

加えて、生きておなかに届いても、活発に増殖しにくい傾向がある。

そこで同社は、ビフィズス菌“BifiX”に着目。

約200億個の“BifiX”を含むヨーグルト100gを成人25人に毎日摂取させたところ、3日目の便中でおなかのビフィズス菌が大きく増殖し(増殖し続けるものではない)、1週間での排便数も増えたことが分かった。

同社の応用研究グループ長・馬渡隆志氏は、「ビフィズス菌の増殖に関して、年齢や性別による差異はないように思われる。

ビフィズス菌は酸に弱いことを考えると、食後の胃酸が弱まった時に、食物繊維やオリゴ糖などビフィズス菌のエサとなる成分とともに摂取するのが効果的。

また、ビフィズス菌は熱にも弱いので、加熱すると死滅する。

しかし、ビフィズス菌の代謝物でも、身体にいい影響を与えてくれる」とコメントした。