職場で歓迎されるジョーク、されないジョークの境目は?




●ジョークの少ない職場が増えている?

職場でジョークをよく聞くだろうか?ジョークはコミュニケーションの潤滑剤として用いられる場合が多い。職場でジョークが減っているとすれば、相手に不快感を与えたくない、という思いが先に立って過敏になっているのではないだろうか?ここでは、職場で歓迎されるジョークと、されないジョークの境目を考えてみよう。



●ジョークの効用

駄じゃれを含むジョークの効用は、相手の心を開かせ、楽しい雰囲気にすること。例えば、緊張している相手を安心させ、普段通りに振る舞ってもらえる、初対面の人と仲良くなりたいといった場合によく使われる。では、職場でのジョークの効用は何だろうか?



職場は働くために集まる場所。働くには一般に、共同作業が必要となる。その共同作業は、お互いを理解することから始まる。互いを理解するには、コミュニケーションが必須である。コミュニケーションの潤滑剤になるのがジョークというわけである。



●職場で歓迎されるジョークとは?

職場で歓迎されるジョークは、相手への思いやりや愛情にあふれていて、相手の言動を肯定したものである。例えば、「このメール、凄く説得力がありますね。メールの書き方教室開けますよ。」、あるいは、「こないだ教えて貰ったラーメン屋、凄く気にいってます。大体、週に500回くらい通ってます。」といったように、相手の素晴らしさを強調するのも、その一種。これは、やや専門的な言葉で説明すると、プラスのストロークを送るという行為にあたる。



一般的には、自分がいわゆる"バカ"になって、自分を笑い飛ばすものが歓迎される。例えば、「こないだの私のプレゼン、点数つけると何点くらいですかね?もちろん、企画が通ったら1,000点。通らなきゃ、マイナス1,000,000点ですよね。」といった具合。



●歓迎されないジョークは、相手を傷つける可能性あり

歓迎されないジョークとして、身体的、性格的なもの、能力や行動を攻撃するものがある。例えば、しゃべり方が遅くて要領を得ない後輩に、「お前さ、小学校出てるの?」、「もう少し速く、それで要領よくしゃべってくれないと、このまま寝ちゃうよ。」といったものは、相手を攻撃していて、傷つけるだろうことは、分かりやすい。分かりづらいものとして、ネチネチとした皮肉。これも攻撃の一種。「この書類作るのに、ずいぶんと準備したんだろうな。」といって、相手の誤字脱字などを皮肉るのはまさに不快感を相手に与える。



歓迎されるか、されないか境目が見えづらいジョークではあるが、こうした大原則を守って失敗覚悟でどんどん使ってみてはどうだろうか?失敗しながら、徐々に相手にウケるポイントを探してみよう。ジョークは自分を良く見せるためのものではなく、あくまでもコミュニケーションの潤滑剤なのだから。



(文:深山敏郎/(株)ミヤマコンサルティンググループ/コミュニケーションズ・スペシャリスト)



●著者プロフィール

深山敏郎。コミュニケーション改善の請負人として、高級ホテル、外食チェーン、外車ディーラー、IT企業など、20年で延べ4万人あまりを直接指導。夢は、英国でシェイクスピア芝居を英語で上演すること。 http://www.miyamacg.com/ お問合せ先:info@miyamacg.com

執筆協力:石井公一(いしいきみかず 中小企業診断士)