2月13日から東京・六本木の国立新美術館で「平成24年度文化庁メディア芸術賞作品展」が開催されています。

 文化庁メディア芸術祭とは、文化庁と国立新美術館主催の今注目のメディア芸術を表彰する祭典です。今年はアート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門で国内外から3,503作品の応募があり、アニメーション部門は大友克洋さんの『火要鎮』が大賞を獲得しました。

 そんな映画監督としても活躍する大友さんがカバーデザインを担当した漫画『地上の記憶』が2013年1月に発売されました。しかし、それは大友さんの作品ではなく、2012年4月に病気のため亡くなった漫画家の白山宣之さんの遺作集です。

 白山さんは、1970年代後半のニューウェーブ世代の旗手として大友さんらとともに活躍し、大友さんの短編マンガ『G...』などの原作を手がけました。ですが、生前の著作は多くなく、白山さんが亡くなりその才能を惜しんだ大友さんや山本おさむさんら漫画家たちの発案で本書が3冊目の短編集として刊行されました。

 掲載作品は「陽子のいる風景」「ちひろ」など全5作品。漫画家の谷口ジローさんは、白山さんについて「時流に流されず、新しい表現法を貫き続けた稀有な作家」と語っています。

 また、本書では高野文子さんなど12人の漫画家がメッセージやイラストを寄せています。その中で、白山さんの古くからの友人である大友さんは「青春の1ページと言うやつでしょうか。ほんとうに良く呑み笑っていた時代でした」と白山氏との思い出を振り返っています。

 発案の中心メンバーの山本おさむさんは、本書を白山さんが開いた「最後の大宴会」だと言います。今では世界中にファンがいる日本の漫画ですが、その原点を築いた漫画家たちの思いが詰まった1冊です。



『地上の記憶 (アクションコミックス)』
 著者:白山 宣之
 出版社:双葉社
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