第1〜4回で考えかたを紹介してきたので、最終回は、手放すことが難なくできる心身をつくるための食事法を取り上げます。西洋医学では、カロリーやビタミン、ミネラルなどの栄養素ばかりが重視されますが、食べものが持つエネルギーや、それが心に与える影響を無視することはできません。心身の充実に欠かせない食べ物や食べ方とは?

かしこく食べて、なりたい自分になる

 食べもののはたらきは、生命を維持することだけではありません。何を、いつ、どのように食べるかが、私たちの個性に深く関わっています。

 西洋医学では、カロリーやビタミン、ミネラルなどの栄養素ばかりが重視されますが、食べものが持つエネルギーや、それが心に与える影響を無視することはできません。食べものの性質を知り、かしこく食べることで、ためこまない体質を手に入れましょう。

 ここでは、食べものを「トリグナ」という3つの性質に分類して、食べものが心に与える影響を理解します。

 1つ目の性質は、「サットヴァ」です。清浄で澄みきった、穏やかな湖水を思い浮かべてみてください。サットヴァの要素は光、輝きです。2つ目が、「ラジャス」です。ラジャスは、活動をつかさどる性質です。岩場の激流や、轟音をあげる大きな滝、白波がたつ嵐の海を想像してみてください。ラジャスの特徴は、そのような激しさにあります。3つ目は「タマス」。濁り、よどんだ水のような、暗く怠惰な性質です。

 私たちの誰もが、これら3つの性質をすべて兼ね備えています。3つのバランスは、1人ひとり異なりますし、常に変化しています。そのため、1日の時間帯によっても、季節や年代によっても、活動的に動けるときとそうでないとき、頭のキレがよいときとそうでないときがあるのです

◆サットヴァ(純粋で穏やかな性質)

 サットヴァな性質の食べものとは、純粋で、新鮮で、軽くて、消化によく、マイルドな味のものです。地元で収穫したばかりの果物や野菜、調理したての穀物など、サットヴァな食事を続けていると、身体は軽く活力にあふれ、心はクリアで安定した状態になります。

 自然な「甘味」を感じる食品は、心身を穏やかな状態へ導いてくれます。甘味のある食品としては、たとえば、米、牛乳、ハチミツ、オレンジなどが挙げられます。ただし、甘味のある食品は栄養が豊富なので、食べすぎれば肥満や倦怠感の原因になります。

 サットヴァな食事を続けていると、心もサットヴァな状態になります。

 サットヴァな心は、純粋な意識としての真の自己にもっとも近い状態です。サットヴァな心の特徴として、まず、幸福感があります。真の自己は、至福そのものだからです。たとえば、あなたが明るく朗らかな気分のとき、満たされていると感じるときは、サットヴァの性質が表に出てきているときです。また、考えが明晰で迷いがないとき、注意深く集中しているときも、サットヴァな性質が高まっている状態です。

 サットヴァは知識へと開かれているので、本来、無知による苦悩がありません。サットヴァな心は、苦難を手放して自由になる準備ができているといえます。心の平安はすぐそこです。

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