「狭い部屋」を選んだら、どんなメリットが考えられる?

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収入の約3分の1が適正と言われている家賃。少し狭い部屋にすると、どれだけ節約できるのでしょう。専有面積が2畳分狭くなると、どれぐらいお得になるのかシミュレートしてみました。

●<メリット1>家賃が安くなる
家賃を決める重要な要素である広さ。当たり前のことながら、部屋が狭くなれば家賃は安くなります。
1畳分の賃料は地域によってことなりますが、総務省が行った「平成20年住宅・土地統計調査の概要」によると、東京都の1畳当たりの家賃・間代は5178円。1畳分部屋が狭くなると家賃は5178円安くなります。単純計算ではありますが、広さを2畳分狭くすると、年間12万4272円節約できることになります。

家賃が安いと毎月の支払いが軽減されるだけでなく、賃貸契約のときにかかるお金も安くなります。
不動産を契約するときに必要なのが「敷金」「礼金」「仲介手数料」。「敷金」は家賃の1〜3カ月分、「礼金」は1〜2カ月分、「仲介手数料」は1カ月分が一般的。仮に家賃が1万356円抑えられれば、初期費用も5万1780円〜6万2136円程度抑えられる見込みが立てられます。

【年間節約額】
家賃 : 約12万4000円
賃貸契約時にかかるお金 : 約5万円


●<メリット2>電気代が節約できる
家庭の消費電力で最も大きいと言われているのがエアコンです。部屋が狭いとエアコンの電気使用量は少なくなるので電気料金が安くなります。例えば6〜7畳用のエアコンと8〜10畳用のエアコンを1年間使用した場合の電気料金をシミュレーションしてみると、
・6〜7畳用 658kWh(期間消費電力量※1) ⇒658×22円(電気料金)=1万4476円
・8〜10畳用 837kWh(期間消費電力量) ⇒837×22円(電気料金)=1万8414円
年間3938円の差が生じると考えられます。

※1期間消費電力量
・設定室内温度:冷房時27℃/暖房時20℃
・期間:冷房期間 6月2日〜9月21日まで(3.6カ月)暖房期間 10月28日〜4月14日まで(5.5カ月)
・使用時間:6:00〜24:00(18時間)
・住宅:平均的な木造住宅(南向き)
・電気料金:全国平均
これ以外にも狭い部屋用のエアコンであればアンペアも少ないため、契約アンペアを下げることが可能。結果、毎月の基本料金の節約にもつながるでしょう。ちなみに契約アンペアとは、電力会社と個々が交わしている「同時に使用できる電気の量」。これを30Aから20Aにすると毎月の基本料金(※2)は約273円安くなり、年間で3276円節約できます。
※2:東京電力ホームページ(HP) 2013年1月3日現在

【年間節約額】
電気代 : 約7000円(使用量3938円+基本料金3276円)

●<メリット3>引っ越し費用が安くなる
総務省の調査によると、25歳未満の人で5年間(平成16年〜平成20年)に引っ越しを経験した人の割合は63.3%。25歳未満の2人に1人以上が5年以内に住居を替えています。引っ越しは、当然のことながら荷物量に応じて運搬費用がかかります。仮に都内の移動で単身用の引っ越しを依頼した場合、料金はカーゴ一つ(約100cm×約100cm×約170cm)で約1万5000円〜2万円。荷物の量に応じカーゴは増え、料金は加算されます。荷物が少ないとカーゴ一つ分、1万5000円〜2万円で都内の引っ越しが完了します。

【年間節約額】
引っ越し代 : 約1万5000円〜2万円

●<番外編>●
このほかにも、狭い部屋だと
・余計なものは買わない
・片付けをまめにするようになる
・集中できる
・掃除がラク
などのお金に換算できないメリットもあります。

たった2畳と言えども土地の高い東京では、スペースを利用するために年間約20万円ものコストがかかっていると考えられます。部屋のスペースは有効に丁寧に使うよう心がけるだけで、長い目で見れば相応の金額の節約も可能といえるでしょう。みなさんも、これから新生活を始めるに当たって、少し先の将来を考えながらお部屋を選んで、家具・家電をそろえてみてはいかがでしょうか。

著者:森 眞奈美さん
国内外あわせて計12回の引っ越しを経験。その時の経験を元に、引っ越し・新生活を円滑に進める情報や提案を新聞・雑誌・Web上で発信。またAFPの資格を取得後は、ビジネス誌、ムック本、Webで生活にかかるマネーの執筆活動も行っている。監修本に『ひとり暮らしの教科書 理想のお部屋に引っ越し編』(毎日コミュニケーションズ)がある。