私たちは、目指している目的や目標を達成できるかどうか、かえって強いプレッシャーを感じて不安に駆られることがあります。確かに仕事上やスポーツのトレーニングでは、明確な目的意識を持つことで、効率よくパフォーマンスを上げられることがあります。でも、目標や目的は、ゴールではなく道しるべとして定め、不安を手放すためにこそ、役立てるべきなのです。

目標という名の欲望

 私たちが根拠のない不安にさいなまれるとき、そこには「目的」や「目標」という名の欲望が関わっていることがしばしばあります。

「司法試験に受かるだろうか、落ちるのではないか。」

「プレゼンテーションが成功するだろうか、失敗したらどうしよう。」

「次の試合で勝てるだろうか、負けたくない。」

 ビジネスやスポーツにおいては、測定可能な目標を設定することし、目標を達成するために努力することは、当然と考えられています。実際に、目標を達成したかどうかで評価されるのも一般的です。おかげで私たちは、日々、上記のような心配ごとに悩まされています。

 たしかに、明確な目的意識を持ってはたらくことで、効率よく、高いパフォーマンスをあげられることも多いでしょう。けれども、目標を達成しなければならないというプレッシャーが強すぎると、不安や焦りも大きくなり、そのために心と身体が自由でなくなって、かえって能力を十分に発揮できないこともあります。

 この連載の第1回で、手放すことは、目標達成のための手段だと書きました。言い替えるならば、目標や目的は、迷いをなくし、不要なものを手放すためにこそ、役立てるべきなのです。

 ところで、私たちが、仕事の成功、ゲームの勝利といった目標の達成をとおして、得ようとしているものは何なのでしょうか?報酬、自信、達成感などの結果を求めているとしたら、それらを手に入れることに、どんな意味があるというのでしょうか?

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