【うちの本棚】153回 妖術本舗/板橋しゅうほう

今回の「うちの本棚」は、板橋しゅうほうのオカルトアクション作品『妖術本舗』を取り上げます。

妖術+現代科学という板橋らしい設定と、テンポのいい構成。全5話というのがもったいない作品です。

【関連:152回 アイ・シティ/板橋しゅうほう】

 

本作は講談社の「コミックモーニング」に断続的に掲載された連作シリーズ作品である。

主人公は現代の妖術師、乾 耕作と風作の兄弟。そしてシリーズ中に耕作の養女になり、乾の先祖・螺子介を守護霊に持つアユミの3人。古来からの妖術に現代科学を加味した「妖術本舗」の術の数々も魅力である。

全一巻、五話で終了というのはちょっともったいない感じもするが、コンパクトにまとまっているという点では読みやすい作品とも言える。

板橋作品の特徴といえば、アメコミ的な書き文字とアクションといえると思うが、この作品では書き文字はともかく、アクションや構図という点ではアメコミ調は抑えられているように感じられる(書き文字も欧文は抑えられカタカナが主)。そういうところから見ると、板橋カラーが固まった作品ということも出来るかもしれない。
※ただし、講談社は編集者が作品に口出しすることが強く、ここでもアメコミ調を抑えてほしいと言われていた可能性もある。これは個人的な推測であり、作者にも担当編集者にも失礼なことだが、あえて言わせていただいた。

本作も現在は気軽に読める状態ではないようなので、シリーズを再開すると共に本作の復刊がされたりすると嬉しい。どこかで企画してくれませんか?

初出:講談社「コミックモーニング」1986年28号、1987年28、52号、1990年13〜15号、1991年30、31号

書 名/妖術本舗
著者名/板橋しゅうほう
出版元/講談社
判 型/B6判
定 価/500円
シリーズ名/モーニングKC
初版発行日/1991年9月21日
収録作品/妖術本舗・MAGIC 1 妖術兄弟参上、MAGIC 2 死霊の鉄拳、MAGIC 3 螺子介、MAGIC 4 巨神の指輪(前後編)、MAGIC 5 闇に背負われる者(前後編)

妖術本舗

(文:猫目ユウ / http://suzukaze-ya.jimdo.com/