耐震性と自由度の高いレイアウトを両立した「木の家」を建てる注目技術
自分の一度きりの人生、とくに余生を過ごす、終の住処としての家くらいは、自分の理想が適った家に住みたいもの。賃貸で探し出すのもいいが、やはり、サラリーマンの夢といえば、マイホームだろう。

では最近の住宅事情におけるトレンドとはどんなものなのか。住宅事情に詳しい、住生活ジャーナリストの田中直輝氏にお話を伺った。

「注文住宅において提唱されていることが“今後どのように過ごしていきたいか”ということです。ただ暮らすための住まいではなく、ライフスタイルに合わせた立地、設計、設備を考え、人生設計を遂行するためのステージとして住宅を考える方が増えているのです。とくに東日本大震災を経験してから、“家族の絆”を考えた家、『二世帯住宅』がトレンドとなっています」。

なるほど、国難とまでいわれた震災は、家族というものの大切さを考えさせられる機会となった方も多いはず。

そしてもうひとつキーワードとなっているのが、『耐震性』。ある住宅メーカーの調べによると、家選びのポイントとして、これまでの3大ポイントである価格、立地、広さや間取りに肉薄する形で耐震性を重視する人が増えている。我々日本人はこれまで数多くの地震被害にあいまたは目の当たりにし、いかに耐震性に優れた住居を構えるか、ということを課題としているようだ。

しかし、実は耐震性というものがネックになることも。これまでの木造住宅では壁を増して耐震性を高める場合が多い。耐震性を高めようとすると、どうしても壁が多くなり、大きなリビングのような大空間スペースを作りづらくなる。つまりは耐震性と間取り設計の自由度は両立しないため、耐震性を得ると同時になにかしら自らの希望を諦めなければならない、というのが現実だった。

そこで注目を浴びているのが、『SE構法』という木構ラーメン工法だ。これは無垢木材に比べて約1.6倍の強度を誇るエンジニアリングウッドと呼ばれる集成材を使用、さらには柱や梁を独自開発のSE金物で強固に接合。これにより、骨組み全体で建物を支え、且つ優れた耐震性を確保する、というものだ。


耐震性を重視した構法ではあるが、じつはもうひとつのメリットが。それは『大空間設計』や『間取りの変更』が可能だということ。例えば、はじめは1部屋構造の大きなリビングを、子供の数や成長にあわせ、リビングを分割して子供部屋にし、そして老後には部屋を元に戻して大きなリビングにすることが従来のものに比べて容易にできる。つまり、ライフスタイルの変化に合わせた家作りを、その都度できる、というメリットがあるのだ。耐震性をしっかりと確保上で、望んだ間取りやデザインを諦めずに済む、というワケである。

またSE構法にはさらに利点があるというのが、前出の田中氏だ。

「実はSE構法は、信頼と実績をもつ工務店にしか取り扱いが許されていない構法なのです。家を建てるということは決して安い買い物ではない。その上一度建ててしまっても気に入らないから返品、ということもできない。つまり家を建てるためには、信頼できるパートナーを見つけることが大切なのです。SE構法を取り扱っているということが、ひとつのバロメーターになるでしょう。
また、耐震性への信頼度も高いです。1997年の阪神淡路大震災以降、木造建築の耐震性というものを業界が徐々に考え始めた経緯があります。SE構法はそのトップランナーとして、実績を着実に積んでいます。木造建築ではあまり行われない構造計算もしっかりと行っている。そのあたりも注目すべきでしょう」。
 
今後あなたが家族とどう暮らしていくか。家を建てるということは、実はライフスタイルを考える、ということに繋がる重要なファクター。一度じっくりと考え、家族と話し合ってみてはいかがだろう。

■関連リンク
耐震構法「SE構法