「右肩上がりで成長する東南アジアでは成功体験が積める」とアジア就職のメリットを語る森山たつを氏

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新しい仕事で人生をリスタートしたいなら、その選択肢は何も日本に限られるわけじゃない。いっそのこと経済成長率が右肩上がりのアジアで働くのもアリなんじゃないだろうか? そう思い立ち、海外就職研究家の森山たつを氏に話を聞いてみた。アジアで人生が開ける可能性って、ありますかね?

「アジア就職は、選択肢としてアリだと思いますよ。現実として日系企業が多く支社を構えているなか、英語・現地語が話せなくても、工場の品質管理や現地のほかの日系企業への営業など、いわゆる“グローカル”な仕事も多い。そして今、狙い目といわれているインドネシアなど、大学を卒業して2、3年勤めたキャリアがあれば、アジアの就職エージェントに求人を出している現地の日系企業の初任給が約1800米ドル(日本円で約16万円)です。生活、職場など現地の水が合い、日本との物価の違いを考えれば、悪くないと思います」

なるほど。ほかにメリットは?

「成功体験が積めるんです。日本は下り坂だから、一生懸命走ってもやっと平均。でも特に東南アジアは成長に差こそあれ右肩上がりなので、平均点で頑張っても成績は伸びるんです。日本国内での営業成績が振るわなかった友人が、研修でベトナムへ赴任し、ホーチミンではなんと好成績を残した。帰国後、自信を持って仕事に取り組めているようで、赴任前とはまるで別人のようです」

じゃあ逆にデメリットは……?

「国際情勢に左右され、突然働けなくなる可能性があるのがひとつ。あと、数十年アジアでキャリアを積んだ人がまだ少ないため、キャリアパス(将来の目的や昇進プランを具体化、明確化するもの)が立てにくいので、将来の不安感は拭えません。ただ、国による違いはあれ、各国、数十年前の日本をトレースしているので、ソフトバンクの孫正義社長が言っていた『タイムマシン経営』のように、その国のニーズに沿った商売を読み、起業の道もあるのです」

そこまでできるかどうか……。最後にまったくのゼロからアジアに向かうには、どうすればいいでしょうか!

「あちらでは“日本で何をやっていたか”というキャリアそのものが重要です。今、自分の置かれている立場が正社員でも派遣でもバイトでも、そのキャリアを磨いてください。まったくのゼロから飛び込む方は、やはり英語の勉強なんです。やればやれることには挑戦してください。日本の成長は海外へ出ていくところにしかないのですから」

(取材・文/高篠友一)

●森山たつを

海外就職研究。外資系IT企業7年、日系製造業に2年勤務後、アジア7ヵ国で就職活動を行なう。現在ではその経験を元に『もりぞお海外研究所』【http://morizo.asia/】を主宰、著書に『アジア就職読本』(翔泳社)など