電気焼け、畳の変色はOK? 借り主負担の境界線とは

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今の部屋を借りるときに、2カ月分の敷金を支払ったAさん。

引っ越しが決まって敷金の清算を依頼したところ、不動産会社から返ってきた答えにビックリしたと言います。

「原状回復に工事費がかさむので、敷金はすべて返金できない。

」すぐに清算明細を要求したところ、なんと6カ所の修繕費が計上されていました。

不動産会社が言うには、「これは国土交通省の“原状回復ガイドライン”に基づいて計算しており、6カ所の修繕費は借り主であるあなたの責任です」とのこと。

契約時に、物件の重要事項説明で取引主任からも聞いているはずだと言うのです。

(参考資料:国土交通省 原状回復ガイドラインhttp://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/honbun2.pdf)こういう事態が、実は頻繁に起こっています。

ではいったい、「原状回復ガイドライン」とは何なのか? 賃貸契約を交わす前に、ぜひ知っておいた方が良さそうです。

“ガイドライン”なんていうと堅苦しいですが、どういうときに借り主の負担になってしまうのか、分かりやすくご紹介しましょう。

■大切に住んでいれば、実は“あの”修繕費も負担しなくて良い!?長く住んでいると、例えばクロスや畳が太陽の光を浴びて変色するのはよくあることです。

これは自然劣化ともいえるので、退去の際に修繕費を負担する必要はありません。

その他に冷蔵庫裏の壁が黒ずんでも、「電気焼け」といって免除の対象になります。

また賃貸住宅に住む方の多くが悩むのが、画びょうやピンによる壁の穴ですね。

部屋を彩るのにポスターだって飾りたいし、ビジネスマンや学生ならカレンダーだって必要だと思います。

実はこうした穴も、下地ボードの張り替えが不要な程度なら大丈夫なんです。

ですから、部屋を大切にして普通に暮らしている分には、多額の修繕費を要求される可能性は低いでしょう。

「後で高額請求されたら…」なんてビクビクしてしまっていた方、安心しましたか?■だらしない使い方や、不注意による損傷は負担が必要いくら家賃を支払うとはいっても、借り主は自分の所有するお部屋を貸してくれています。

やはり、最低限のマナーとして部屋は大切に使ってほしいものです。

“ゴミ屋敷”なんてたまに耳にしますが、ちょっと悲しいですよね。

そういう風にだらしなく生活していたり、あるいは自分の不注意で部屋を傷つけてしまったりすると、修繕費負担という形で自分に返ってくるかも知れません。

では、具体的に修繕費が掛かってしまうのはどんな時なのか? よくある事例を挙げてみますので、参考にしてください。

1)シミやカビ、汚れうっかりジュースをこぼしてしまった……なんてことは、生活していれば良くあることです。

大切なのは、ちゃんと拭き取っておくこと。

放置すると、シミやカビが発生したり、変色したりする恐れがあります。

そうなれば、修繕費はあなたの負担。

トイレや風呂場のカビも、いくら水回りとはいえ放置してこびり付いてしまえば同様です。

2)電化製品による汚れや跡室内では、いろいろな電化製品を使用することでしょう。

その管理を怠ったために壁が腐食してしまった場合などは、高額の工事代金が請求されることもあります。

クーラーからの水漏れ跡をはじめ、冷蔵庫下のサビ跡なども対象になりますので、気を配っておきたいものです。

3)大きな傷跡床であれ壁であれ、破損・損傷したり、あるいは大きな穴なども空けたりしてはいけません。

ペットを飼っている場合も、ひっかき傷やかみ傷に注意しましょう。

「ペット不可」物件で、ペットを内緒で飼うのは御法度です。

退去時には修繕費が発生するだけでなく、契約違反として何かしら罰則を受ける可能性もあります。

いかがだったでしょうか? よくある事例を紹介しましたが、少し難しい印象のある原状回復ガイドラインも、こうしてかみ砕いてみると、意外と理解しやすいのではないでしょうか。

敷金の返還額が気になるからというだけではなく、住まいを「大切に使う」気持ちも大切だと思います。

それが結局は、修繕費などを負担することなく気持ち良く退去できることにつながります。

<参照URL>http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/juutaku_seisaku/tintai/310-3-jyuutaku.htmhttp://www.chintai-hakase.com/magazine/04_09/index.html