『王になった男』
2013年2月16日より新宿バルト9、丸の内ルーブルほか全国にて公開
2012,韓国,CJ Entertainment Japan
(c) 2012 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved

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今週末、韓国から大ヒット映画がやってくる。絢爛豪華な王朝時代を舞台にイ・ビョンホンが聖君と暴君の2役を巧みに演じ分ける歴史エンターテイメント大作だ。本作は、昨年9月に公開されるや観客動員数1200万人を超え、翌月に行われた大鐘賞(韓国のアカデミー賞)では史上最多となる主要15部門を受賞する快挙を成し遂げた。歴史大作と聞くと「韓国の歴史、あまり詳しくないし……」と尻込みしてしまいそうだが、たとえ歴史を知らなくても十分に楽しめる、デート映画としてオススメしたい作品に仕上がっていた。

ストーリー


1616年、朝鮮第十五代王・光海君(クァンヘグン)。権力争いのため毒殺の危機に怯える暴君・光海と瓜二つだった道化師のハソンは、ひょんなことから王の影武者をつとめさせられることに。最初は王としての暮らしに戸惑ったり喜んだりしながらも、次第に王政に興味を示し、暴君光海君とは違った、民衆の為の政治を志すようになる。しかし、王を偽物ではないかと疑う家臣たちが現れ始め……。

思わず吹き出してしまうシーンも


著者としては、“史実とフィクションを織り交ぜた重厚な歴史大作”と聞いていたので、見終わった後にはどっと疲れが来るのでは? と心配したのだが、むしろその逆、何度も笑って最後には爽快感すら覚える壮大なエンターティメントに仕上がっていた。

というのも、“そもそも道化師だった平民のハソンが王になり変わる”という設定なので、時折、ハソンが王としての振る舞いから激しく逸脱(笑)。この秘密を知る家臣を困らせてしまうなど、イ・ビョンホン演じるハソンの行動に思わず吹き出してしまうことも度々。

聖君・暴君を演じきったイ・ビョンホン


その一方でハソンはだんだんと政治に興味を持ち始め、民衆の立場に立った理想的なリーダーシップを発揮し始める。最初は王の格好をさせられた道化師であったのに、次第と“王”そのものに顔つきが変わってゆくイ・ビョンホンの演技はさすが。また、冷酷無比な暴君光海君自身も彼が演じており、この時の顔はまた別人。
たとえ、イ・ビョンホンのファンならずとも、この対照的なキャラクターの魅力に惹かれる人は少なくないはず。

また、劇中では暴君光海君の王妃とハソンのロマンスも描かれ、その行方も気になるところ。(王妃役には、『ただ君だけ』のハン・ヒョジュが好演)また彼を王に仕立てあげようとする王の側近であり、稀代の戦略家ホ・ギュン(リョ・スンリョン)との関係も物語につれて深まっていくので、特に男性の方はラストシーンでグッとくるかも。

さいごに


イ・ビョンホンの先日の会見で大ヒットの理由を聞かれると「史実がベースになっている点はもちろん、王に対するうっぷんや不満が、道化師を通して解消される展開に痛快さを覚えてくれたのだと思います」と分析。日本でも政治やオフィスに(!?)うっぷんや不満がたまっている方は、ハソンが自分の利益しか考えていない重臣たちをバッサリ言い負かしていく姿にある種の痛快感を感じるかも!? 衣装もゴージャスで、イ・ビョンホンの迫力ある演技、宮廷にまつわるエピソードなと、見終わった後は思わず話したくなる要素がたっぷり詰まった本作、気になる方はぜひ劇場で楽しんで頂きたい。
(mic)

■ 王になった男 公式サイト