″脳″の意外な機能でわかった! 「校正ミス」を飛躍的に減らすコツ

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「もっと注意して校正しろよ!」なんて、上司に怒られた経験はありませんか?  ミスした箇所をチェックすると、何で見落としてしまったのかわからないような、シンプルな照合漏れ。確かに集中力が足りなかった……と反省せざるを得ません。

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でも、どんなに注意しても、校正ミスって起きるんですよね。実はこれ、脳の機能が大きく影響しています。今回は、人間の体の特徴を踏まえた上で、校正ミスを飛躍的に減らすコツを紹介します。

■脳に騙される?

校正は、AとBに書いてある文字が同じものかどうか照合するというだけの、原理的には、子供にだってできるはずのシンプルな作業です。

ところが、ベテランの校正者でさえ、ミスをゼロにすることはできません(ミスの発生率が1%なのか、0.01%なのかによって、校正者の実力が評価される、という世界です)。なぜなら、単に「注意する」や「集中する」では補いきれない要素が存在するからです。ずばり、脳の機能の影響です。

■ものが見える仕組みを考えてみる

ご存じのとおり、私たちが目で見ている映像は、眼球に入った光が網膜に投射され、神経信号となって脳へ伝わり、脳が神経信号を読み取って「見えている」という感覚をつくり出しています。

光をそのまま見ているのではなく、一度神経信号に変換されている事実が重要です。なぜなら、脳が神経信号をどう読み取るかによって、実際に見える映像が決まるからです。

もし、脳が嘘をついたとしら? 見えているはずのものが見えていない、あるいは、見えていないものが見える、という事態が発生します。

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■見えないはずなのに見えてる! 盲点の実験

脳が嘘をつくのを簡単に実感できる方法があります。盲点の実験です。

よく、ありふれているはずの選択肢を見落としていた状況を、「それは盲点だった」と表現しますよね。人間の眼には、実際に盲点という点が存在します。盲点とは視神経が繋がっている場所で、眼球の構造上、光を受容できません。

別の言い方をすれば、私たちの視界には、見ることのできない箇所が両目に1ヵ所ずつあります。普段は意識できない盲点を、意識できるようにする実験を紹介しましょう。

まず、右目を●(黒い丸)の正面に合わせてください。次に右目を閉じるか、手で覆って視界を遮り、左目のみで●をジッと見つめてください。その上で、ディスプレイと顔の距離を近づけたり遠ざけたりすると……フッと左側のグレーの丸が消えましたよね! だいたい20cm〜25cmくらいが目安です。

これが盲点です。しかも驚くのは、グレーの印が消えると、真っ白に見える事実です。脳が、周囲の情報から勝手に補完しているんです。地色が青なら青に見えますし、格子模様があれば完璧な格子模様に見せてくれます。

■脳は必要な情報だけを取り入れている

友人と一緒に、新宿や渋谷の繁華街を歩いて、初めて行くお店に向かっているとします。友人がスマートフォンで道案内をしてくれるので、何気なく立ち並ぶ店のショーウィンドウを見ながら後について歩いています。

不意に友人が「さっき、こっちのほうだって看板があったよねえ?」と尋ねてきたのですが、ショーウィンドウに気を取られていて、看板があったことすら気がつきませんでした。

こんな経験が、誰しもあるのではないかと思います。校正では、確かに目に入っているはずなのに、認識できないという、まさにこのケースが問題になります。間違いが目に入っているのに、何かしらの理由があってチェックする必要がないと無意識に判断してしまい、見落としてしまうわけです。

■校正ミスが発生する代表例

1. 文章として読んでしまう
文章として読んでしまうと、意味を汲み取った瞬間に、脳が勝手に補完してしまう可能性があります。

文章と文章を照合するのではなく、文字と文字を照合しましょう。「こんにちは」ではなく「こ」「ん」「に」「ち」「は」と一文字ずつチェックすべきです。

文章として見てしまうと、「こんにはち」とあっても、気づくのはとても困難です。しかし一文字ずつ照合していれば、確実に間違いを発見できます。

2. 大きな見やすい文字で油断する
校正に臨む際は、油断を徹底的に排除するべきです。特に、細かい文字がメインの照合では、意外にもタイトルなど大きな文字の照合を見逃しがちです。

文字が細かいと「見落としては大変!」という意識がはたらき、注意を払いますが、大きくて見やすい箇所では気が緩んでしまうんですね。

3. 「まさかこんなところに間違いはない」という思い込み
近頃の文章はほぼワープロなので、例えば漢字の送り仮名は日本語入力システムが自動的に出力してくれます。そこで、まさか漢字の送り仮名は間違えないだろうなどと考えていると、大きな落とし穴になります。

最も多いのは、誤入力したり、文章の一部分のみを変更したりした場合の、修正漏れです。きちんと照合していれば見つけられる間違いも、変な思い込みがあると見落としてしまいます。

■脳をコントロールしよう!

どうでしたでしょうか? 無意識に視覚情報をコントロールする脳の機能には感心してしまいますよね。でも、高機能であるからこそ、校正ミスも発生してしまうわけです。

脳は、必要な情報を取り入れ、不必要な情報を遮断します。脳の働きを理解できれば、おのずと心がけるべき対策も浮かび上がってきますよね。

脳が勝手に補完しないように、文字を文章として読まないこと。油断や思い込みで、チェックする必要がない情報だと不用意に判断しないこと。これさえ徹底できれば、校正ミスは大幅に減らすことができます。

脳にコントロールされてばかりじゃ、なんだか悔しいじゃないですか! 意識を持って、うまく脳をコントロールできるようになるといいですよね。

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