あなたの家計簿見せて! ”給料減少時代”の家計診断 (8) 38歳女性で病院勤務、夫は自営業。月収60万円。住宅ローンがよく分からない

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連載コラム『あなたの家計簿見せて! ”給料減少時代”の家計診断』では、相談者のプロフィールと実際の家計簿をもとに、5人のFPが順番に、相談者の家計に関する悩みについての解決策をアドバイスします。

【相談内容】近々中古の一戸建てを購入しようと思っているのですが、住宅ローンについてわからないことばかりなので、ベストな選択方法について教えてください。

【プロからの回答です】物件価格に合わせて、ローンを組んでしまうと、先々長い期間に渡って、返済額が家計を圧迫することになりかねません。

まず、いくら借りられるかではなく、いくらなら返せるかを試算してみましょう。

住宅ローンの金利を「固定」または「変動」にすべきか迷われる方は少なくないです。

金利の方向性を見る必要がありますが、10年から30年先の将来の金利水準を正確に予測することはむずかしいのが現実です。

返済期間を10年前後と短くし、早期に返済していけるだけの資金力がある場合には、変動金利を選択する手もひとつです。

ただ、これから教育費がかかってくる本山様の場合は、今後、ひと月の返済額が増えていくことになると、教育資金や老後資金の準備に支障をきたします。

したがって、長期的な見通しが立てやすいフラット35などの利用が有効な手立てのひとつとなります。

(※詳細は以下をご覧ください)先行き不安の多い世の中、マイホームの購入にあたっては、どのようにローンを組めばいいか、リスクの少ない方法を慎重に考える方が増えています。

本山様のように、自営業でローンを組む場合の留意点を踏まえ、将来のお子さま達の教育費などライフプランにかかる資金も考慮し、より適切な方法を選んでいきましょう。

将来のお子様の教育費や生活資金などの家計負担を回避するローンを組むこと、すなわち、負担なく返せる金額を知ることが大切です。

物件価格に合わせて、ローンを組んでしまうと、先々長い期間に渡って、返済額が家計を圧迫することになりかねないからです。

まず、いくら借りられるかではなく、いくらなら返せるかを試算してみましょう。

収入から月当たり借入可能額を計算します。

現在の収入金額の20%を返済負担率(※)とすると、月額8.4万円の返済ということになります(※年収に対する年間返済額の割合。

一般的には税込み年収をベースに計算されます)。

支出から返済額の目安を考えます。

現在の家の家賃が11万円、それに毎月定期預金へ貯蓄している10万円を足すと21万円となります。

できるだけ将来の家計負担を減らすため、1と2で、いずれか少ない方を月の返済額の目安とします。

そこで1の8.4万円を月の返済額とし、住宅ローン借入可能額を計算します。

金利2.2%、期間35年(全期間固定金利、元利均等返済)とすると2,459万円。

それに自己資金を仮に1,100万円とし、そこから万一の準備金として月額生活費の半年分程度の240万円を差し引くと、860万円が頭金として充当できます。

住宅ローン借入額と自己資金から物件価格を試算すると、3,102万円の物件であれば無理のない範囲で返せるということになります。

返済負担率を25%まで上げた場合は、月額返済金額が11万円となり物件価格は3,813万円に。

このように無理なく返済していける金額から、物件の検討をされることが望ましいと考えます。

仮に、月の返済額を14万円で試算すると、物件価格は4,634万円となり、本山様の検討されている物件が見えてきます。

返済期間については、65歳までには完済したいというご希望ですね。

ただ、一度組んだ住宅ローンの期間を短縮することはできますが、延長することはむずかしいため、長めに借りておいて、繰上げ返済を適宜していく方法が有効かと思われます。