タブレットは中学生の勉強スタイルをどう変えるのか?

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学校内のICT(情報通信技術)化の環境整備が進み、低年齢からパソコンやスマートフォンなどの情報機器に触れる機会が増えてきた。

これに伴い、小中学生の通信教育にもタブレットを使用する機会が増えている。

タブレットの特性をいかし、簡単な操作でライブ授業を受講できるなど、自宅で学習塾と同様の学習ができるという。

学習机にも置きやすく、手軽に扱えるタブレットを活用すれば、効率的に学習できそうだ。

実際にはどのようなサービスが展開されているのか調べてみた。

ジャストシステムの「スマイルゼミ」では、専用端末を用いた小学生向けの通信教育を展開している。

各講座が「ワーク」と「問題」の2本立てになっており、その場で問題を解けば自動採点されるのが特徴だ。

教材は毎月配信され、会費は月額1,980円から。

対象は小学生で主要4教科(国語、算数、理科、社会)に対応する。

通信教育を手掛けるZ会では、幼児、小学生向けに「デジタルZ」を開講。

アニメーションを活用した英語講座と、キャラクターとともに学ぶ科学講座の2講座を展開しており、Android2.0〜4.0を搭載したタブレットがあれば受講できる。

会費は月額1,850円から。

NTTドコモでは、学研グループの教材を活用した「ドコモゼミ学研ビクトリーコース」を展開。

小1〜中3までの国語、算数、数学、英語に対応し、単元ごとに成績表を確認できるといったサービスも行っている。

月額1,470円で最大830コンテンツが使い放題とのこと。

ほかにも、学習塾の補講としてタブレットを取り入れたり、学習アプリを提供したり、タブレットを活用した通信学習が盛んになっているようだ。

どの講座も、場所を選ばず手軽に使えることや、動画などを活用できるタブレットの利便性を教育にいかしているが、幼児や小学生向けが多い印象である。

中学生向けとしては、進研ゼミを手掛けるベネッセコーポレーションがタブレットを活用した通信教育を4月よりスタートする。

まずは、「中一講座」からスタートするが、紙のテキストはそのままに、オリジナルの学習用タブレット「チャレンジ タブレット」を副教材として活用する。

同社はPC用のコンテンツ「web教材プラスアイ」を2008年に開始してきた。

しかし、中学生は自分専用のパソコンを持っていないことも多く、起動にも時間がかかることが学習意欲の低下につながるという側面があり、今回のタブレット導入に踏み切ったという。

同タブレットは紙教材を補う形で、タブレットならではのコンテンツも提供している。

例えば、「動く!答えの本」では、主要5教科(英語、国語、数学、理科、社会)の各教科書に対応した内容で、疑問やつまずきやすいポイントを動画で解説する。

ほか、動画で学べる「ライブ授業」を実施。

同時に参加している人の解答状況も表示される。

さらに、大学生を中心に結成された「合格担当ナビコーチ」が、会員の学習状況を個々にチェックし、個別の状況に応じたメッセージを届ける「声かけサービス」も実施する。

また、「チャレンジ タブレット」には、チャレンジ英和辞典、和英辞典のアプリ、有害サイトのフィルタリング機能やウイルスチェック、使用時間制限などの機能がプレインストールされている。

さらに、「子モード」「親モード」を切り替えることができ、子どもが利用していないときには保護者が通常のタブレットとして、インターネットの利用や一般のアプリのダウンロードも可能。

「チャレンジ タブレット」を開発した経緯や特徴について、同社中学生事業部部長 小野祐輝氏にうかがった。

――独自の端末を採用した理由は何でしょうか?小野氏「パソコンやタブレットの利用環境は家庭によって異なるため、学習環境の整ったデバイスごと提供するべきだと考えました。

ただ、インターネットに対してネガティブな感情を抱く保護者の方が多いこともあり、独自端末では、親モードと子モードを設定し、子モードは保護者の方が許可した範囲のみ使用できるようにしました」――タブレットにより、中学生の学習はどう変わりますか?小野氏「例えば、紙だけでは理解しにくい科目を動画やライブ授業によってさらに理解を深めたり、タブレットを使っていつでもどこでも学習意欲がわいたときにすぐ取り組めたりすることで、学習スタイルが変わると思います」――今後の方針をお聞かせください。

小野氏「生徒同士でパーティを組み進行する、ソーシャルゲームといった展開も今後予定しています。

問題を解くごとにネットポイントがたまり、アバターアイテムと交換できるなど、楽しみも提供することで、学習の習慣づけをサポートします」子どもの教育環境のデジタル化が進むいま、タブレットなどの情報機器は主要なデバイスの一つになりつつある。

勉強がつまらない、とっつきにくいという飽きの早い子どもには特に、学習のきっかけとして、双方向かつゲーム感覚で楽しんでできる学習教材を検討してみるのも一つの方法ではないだろうか。