サラリーマンの友、『週刊SPA!』の企画作りを学ぶ




「40代年収200万円台時代の衝撃」「聞き手をイラッとさせる話し方ワースト5」など、サラリーマン世代に役立つ情報を毎週届けている雑誌『週刊SPA!』。その企画はどう生み出し、制作へと至っているのか? 制作の裏側について、金泉俊輔編集長代理にお話をうかがいました。『SPA!』から企画作りのノウハウを学んでみよう!



■「入手することで得する情報」を届ける



――『SPA!』の企画作りのコンセプトとは?



金泉さん 「入手することで得をするような情報」を徹底的に取材し、なおかつそこに遊びの要素を加えることで、『SPA!』らしさを出しています。ただ単に「お金の稼ぎ方」「彼女のつくり方」を紹介するだけなら、ほかの情報と変わりないので。そこが『SPA!』の特色であるとも言えます。



――表紙にはよく「リストラ」「負け組」など、ネガティブなキーワードが並んでいるときがありますね。最近は何かと不安が多い世の中ですが、そういった世相を反映してのことでしょうか。



金泉さん 表紙の見出しだけ見るとネガティブな印象を受けがちですが、例えば「40代会社員のウザい言動」という企画なら、20〜30代ならウザい言動への対処法が学べるし、逆に40代は「自分はウザいことをしゃべっていないだろうか?」と自分を省みることができる。結果的に、自身の生活に得をもたらす形になるわけです。



――『SPA!』には政治ネタもたくさんありますが、表紙では一番目立つポジションに掲載されることは少ないですね。



金泉さん ページ数は割とさいていますが、表紙にデカデカと……というのはなかなかないです。ただし、「安倍バブル銘柄20で一儲け」(1/29号)とか、身の回りに直結するようなネタなら、大きく掲載されることはあります。



――現在の読者層はどの年代が中心ですか?



金泉さん 今は20代から40代のサラリーマン世代が中心ですね。



――今は「日刊SPA!」を展開していますね。



金泉さん 本誌のコンテンツもありますが、『日刊SPA!』オリジナル記事のほうが多いです。本誌で通らなかった企画や、次につながりそうな実験的なネタをやったりしています。



■バカバカしいことを本気でやる



――企画会議はどんな感じで行われていますか?



金泉さん 現在、編集部には『日刊SPA!』を含めて35人前後のスタッフがいますが、全体で企画会議するわけではなく、いくつかに分かれてその都度やっています。



――会議の雰囲気は?



金泉さん 雑談とかも交えて、とてもざっくばらんな感じですね。たわいのない話の中から新たな企画が生まれることもあります。



――結構楽しい雰囲気で雑誌づくりをしているんですね。



金泉さん 読んで笑えて、笑いながら生活を豊かにする企画が多いのも『SPA!』の特徴です。バカバカしいことを本気でやる。これも企画作りの1つです。



1月22日号では年始のUターンラッシュの実態を探るため、正月2日に渋滞が予想される高速道路を車で走り、渋滞事情をリポートする企画を掲載しました。これなんて「大の大人が正月2日から何やってんだ」って話ですよね(笑)。



――バカバカしいですけど、その渋滞事情は気になりますね(笑)。



金泉さん それで実際に車を走らせたところ、「45〜100キロの渋滞が発生する」と予想された中央道は割とスイスイ行けたという意外な結果が出ました。このように「大人になったらなかなかできないバカバカしいこと」を実践し、なおかつそこから役に立つ情報を提供する。それが『SPA!』の企画作りでもあるのです。



また「常識を疑う」ことを視点に盛り込んだ企画が多いのも特色のひとつです。この渋滞の企画も「お正月は渋滞が発生します。気をつけましょう」で済ますのではなく、「本当のところはどうなんだろう? 車で走ってその目で確認しよう」と、常識を別の視点からとらえるのが他誌との差別化にもつながっているのだと思います。



――ありがとうございました。



取材協力:『週刊SPA!』編集部

「日刊SPA!」 http://nikkan-spa.jp/



(OFFICE-SANGA 春名晃平)