昨年11月から続く株高は自民党総裁に就任し、その後首相に就任した安倍晋三氏の政策にかけ、“安倍バブル”とも呼ばれるが、このバブルはいつまで続くのか。国際金融コンサルタントで「経済の千里眼」こと菅下清廣氏が予測する。

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「安倍バブル」と呼ばれる相場は、すでに昨年11月に野田佳彦前首相が衆議院を解散した瞬間に始まっている。過去の経験則から、相場の上昇トレンドでは「三段上げ波動」が現われることが知られている。

 最初が「理想買い相場」で、投資家たちが“これから相場が上がるに違いない”と期待することで作られる波動だ。今の「安倍バブル」はまさにこれで、アベノミクスの「3本の矢」の1本目である金融緩和策が一通り出揃う今年4〜6月頃まで続くと考えてよいだろう。

 次に現われる第2波は「業績相場」と呼ばれ、企業ならば期待通りに業績が上がることで株価が上昇する。「第2の矢」の財政出動が的を射て日本経済の復興が確認されれば、今年の夏以降に次なる波動が見えてくると予測できる。

 そして第3波は「投機相場」で、1980年代のバブルがそうだったように、特に根拠もなく皆が投機に走り、相場は急上昇する。投資家であれば大儲けのチャンスだが、根拠がない上に、その先には急激な下降トレンドが待っている。普段、投資などしない国民までが「株は上がる」「為替は円安が続く」と信じて疑わず、個人資産を注ぎ込むような世相が見えたら、賢明な投資家はもう引き時だ。

※SAPIO2013年3月号