地震に強い住宅を安く作るにはどうすればいい?



東日本大震災以降、住宅の地震対策を気にする人が非常に増えました。家具が倒れないように補強したり、新たに住宅を建築する場合でも、地震対策に注力するオーナーさんが多いそうです。

さて、そんな地震対策について、最近の傾向や安い費用で地震対策をする方法などを不動産業者さんに聞いてみました。





――最近はどんな耐震住宅が多いのでしょうか? 傾向はありますか?



最近は免震構造の住宅が多くなっています。特に東北などは非常に多いですね。マイホームだけでなく、賃貸物件などでも免震構造の物件を建てるオーナーさんが増えていますね。



――具体的に免震構造というのはどんな設計なのでしょうか?



簡単にいいますと、基礎と建物の間に、強力なゴムを入れる構造になります。ゴムの部分が地震の揺れを吸収したり力を拡散することで、地震の揺れを少なくします。



――免震に使用するゴムというのは、かなり高いのでしょうか?



ゴム自体の価格はメーカーによって異なりますが、安くて1枚20万円、高いものだとやっぱり100万円近くになるでしょう。だいたいこのくらいの値段だと思います。



――免震工事自体はどれくらいの金額になりますか? ゴムの価格を考えると、100万円程度では済みませんよね?



そうですね。間違いなく100万円以上かかります。ゴムやほかの部品代、基礎部分の工事などもあるので、一軒家なら300万〜500万円、集合住宅などの場合は1,000万円以上かかってしまう場合もありますよ。やはり住宅の規模などで必要な工事が変わってきますので。



――それなりの金額になるものなんですね。こういった免震を安価にする方法というのはありますか?



今以上に安価に、というのは非常に難しい話ですね。というのも、ゴムを使用する装置というのは「できるだけ安価に」ということを考えて開発されたものなんですね。これ以上安くするには、ゴムのメーカーを安いところに替えたり、安く請け負ってくれる業者をがんばって探したりするほかにはないですね。



――ということは、本当は免震装置というのはもっと高額なものだったんですね。



建設段階で免震装置を付けるとどうしても高額になってしまいますね。



――そもそも、免震と耐震の違いは何なのでしょうか?



免震というのは、免震ゴムなどを取り付けることで地震の揺れを直接住宅に届かないようにするものです。耐震は地震の揺れに耐えられるよう強固に造ることを指します。



――そうだったんですね。では耐震を安い費用で行うにはどうすればいいですか?



安い費用で耐震を行いたいのなら単純に「柱の数を増やす」のがいいと思います。柱の数が多いと、それだけ強固になりますからね。あとは木造住宅の場合は筋交いを増やしたりするのも一つの手段ですね。RCの住宅の場合も、同じように鉄筋量を増やすことで強固にできます。



――ただ、柱や鉄筋の量を増やすと、コストもかかりますよね。



そうですね。免震装置より安くなるとはいえ、それなりにコストはかかってしまいます。免震も耐震も、現状ではどうしてもコストがかかってしまうことなんです。そのコストを気にして、耐震補強を嫌がる賃貸物件のオーナーさんもいますし。



――そうなんですね。仮に「数万円で耐震がしたい!」という人はどうすればいいですか?



その場合はホームセンターなどで耐震グッズを買って家具などに取り付けていただくしかありませんね。



――そうなりますか。





免震や耐震というのはやはりお金がかかるようで、特にコストがかかる免震はそう安価にはできないようです。とはいえ、やはり地震で家が崩れたり倒れたりするのは絶対に避けたいことです。これから家を建設する人などは、多少コストがかかっても地震対策を施した方がいいかもしれませんね。



(貫井康徳@dcp)