米国人女性が、日本文化に関する情報を発信するブログ「1000thingsaboutjapan.blogspot」で、日本人と猫との関わりについてつづっている。

 日本に長期滞在したことのある筆者は、日本での生活を懐かしむことがあるという。その1つに日本での猫との関わりを挙げている。「日本には特定の誰かに飼われていない野良猫がたくさんいる。野良猫を愛する人も多く、路上や公園などで餌を与えている人もいる」など、日本での猫の様子を語った。

 来日した当初に野良猫を拾い、ずっと飼っていた筆者は、猫に対する思い入れがあるようだ。日本での生活は猫とともに過ごした思い出に詰まっていて、「まるで我が子のようにかわいがった」とつづっている。

 筆者は、「自分たちが飼っていた猫はもちろんのこと、どこにいても猫が気にかかった」という。ある酒屋で見つけた猫は、酒の陳列棚に居場所を作ってもらっていた」と猫の写真を掲載して紹介した。その猫は、人間の口ひげのような模様がある猫だったと特徴を記し、店でかわいがられている猫にも愛着を感じたようだ。  また、近所の野良猫にも愛情を持って接したという。「臆病だけど、とてもやさしく猫好きだと分かると近づいてくる」と猫との思い出を次々に語った。

 猫と親しんだ日本での生活に別れを告げ、米国に帰国したが、「あんなに慣れ親しんだ猫を、もう一度飼う気にはなれずにいる」と心境を語った。米国では日本の猫のような親しみやすい猫を見つけるのが難しいのだという。「日本では猫が気ままに生きる環境が整っていて、それを受け入れる社会の寛容さがある」と語る。「どんな猫にもやさしく接することが小さな楽しみだった。そんな日本の生活が懐かしい」と締めくくった。

 昔から日本人の身近にいた猫。そんな猫と長年暮らした筆者が、日本での生活を懐かしんでいる様子がうかがえた。(編集担当:田島波留・山口幸治)