5回連続のW杯出場を目指すサッカー日本代表は、昨日、「キリンチャレンジカップ」でラトビアと対戦し、岡崎慎司選手の2ゴールなどで、3−0と勝利しました。香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)が代表に復帰した他、本田圭佑(CSKAモスクワ)、長友佑都(インテル)らがスタメン出場しました。また、今回はVVVで活躍する大津祐樹が代表デビューを果たしました。23人のうち15人が欧州組。数年前では考えられないような状況に、現在の日本代表は「史上最強」と言っても過言ではありません。

 しかし、書籍『サッカー日本代表「史上最強」のウソ』では、スポーツライターの杉山茂樹氏が、日本代表の本当の実力評価と改革案について、4人の識者(セルジオ越後・藤田俊哉・高木琢也・宮澤ミシェル)と徹底議論しています。

 過去最高の20人超が欧州でプレーする日本人選手ですが、この状況は喜ばしいとしながらも、「彼らが欧州を席巻しているわけではない」と杉山氏は指摘します。過去最高であるのは、過去の日本との比較であって、対世界ではないのです。

 今季のチャンピオンズリーグ(CL)で、本戦の舞台を踏んだのは、香川と内田の2人だけ。

 「この2人という数字が世界的に見てどれほどのものかという話は誰もしようとしない。報じられ方は実に曖昧。謙虚さに欠ける誇大広告が目立つ」(杉山氏)

 今季CL本戦に出場した選手の総国籍数は62。日本人は2人が出場しているのですが、ランキングでいうと38位タイで、オーストリア、カーボ・ベルテ、赤道ギニア、イスラエル、北アイルランドと同じとなります。これらの国と日本代表の実力が同レベルだと言われれば、「そんなはずはない」と感じてしまいます。

 しかし、現代サッカーの選手のステイタスで重要視されるのは「CL出場試合数」。代表チームの国際Aマッチ出場試合数が大きく取り扱われていたのは、もう過去の話。世界は、「CL出場試合数」を見ているのです。日本では対世界という視点が決定的に欠落していると杉山氏は忠告しています。

 5回連続のW杯出場はもう目の前。日本代表のお欧州組は15人。そして、FIFAランキングは現在21位と、世界の上位に位置している気になってしまう日本代表ですが、世界目線でみると、オーストリア、カーボ・ベルテ、赤道ギニアと並ぶ実力なのかもしれません。ランキングでいえば38位の中位。

 しかし、日々、欧州の厳しい環境で活動している選手たちは、38位という数字に頷くのではないでしょうか。それほど、日本人の評価は、欧州でまだまだなのです。ファンやメディアはつい嬉しいニュースに飛びついてしまいますが、日本代表を本当に強くするためには、世界目線で、厳しく自国の代表チームを評価する必要があるのではないでしょうか。このままでは、欧州のチームに所属する代表選手とファン・メディアの間に、大きな乖離ができてしまいます。



『サッカー日本代表「史上最強」のウソ (別冊宝島 1955 カルチャー&スポーツ)』
 著者:
 出版社:宝島社
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